RecordLabel マジックノートロゴ濃青金文字
Recording&Weight MONO(170g)
このベートーベンのバイオリン協奏曲は、オイストラッフの至芸を愛でる者にとっては格別のレコードです。
一聴すると全盛期の彼の芸風は、より感情の起伏を織り込んでいるようで、かなり感情的な演奏になっています。1950年代後半のオイストラッフの巧さ・重厚さは小生ががここで改めて声を大にして言うことでもありませんが、驚異的なドライヴを展開しています。テンポも速からず、ゆったりと歌い上げる。多少速め弾いてる曲でも、 なぜかゆったりしてる。彼の語り方一つ一つに感動させられ、飽きる事なく針を落とすと必ず最後まで!と言う気になる。おそらく、彼独特の線の太さも貢献してると思う。何れにしていも豊満な美音で悠然と歌う、しかし時には威嚇するとでも表現した方が相応しいフレーズも散見されるオイストラフの真骨頂が発揮された一枚であることは間違いない。
ベルリンフィルとの全曲でベートーベンを得意としていたクリュイタンスとここではフランス国立放送管のバック、録音会場もパリの音響効果抜群の体育館サルワグラム、もう何も云うことなし。