通販レコードのご案内聴き直す度に、カラスは紛れもない不世出のソプラノだったのがよくわかる名盤です。

JP 東芝音楽工業(赤盤) SCA1068 マリア・カラス ヴェルディ・オペラのヒロイン達《赤盤》JP 東芝音楽工業 SCA1068 マリア・カラス ヴェルディ・オペラのヒロイン達 ディーヴァ、その女神を意味する言葉が歌声が素敵なだけに冠にされる女声歌手たちが気の毒だ。真にディーヴァらしい気品に満ちたディーヴァを戦後のオペラ界で探しても、やはりマリア・カラスを超えられないからだ。
 カラスほど悲劇のヒロインを演ずるのに相応しいプリマドンナはいない。オペラ通の間では「BC」と言えばカラス以前、「AC」と言えばカラス以後の意味だと言われ、その幽玄にしてドラマティックな歌声は、没後40年を過ぎたいまも世界の人々を魅了してやみません。カラスの功績は、声と演技による鋭い心理描写で平板なオペラの台本でも優れたドラマを築き上げることにあった。それは、舞台を観なくともその静かながら壮絶な歌い回しで容易に想像できる。
「私は今も一所懸命に働いています。私は難しさに打ち勝つことが楽しみです。挑戦することが好きなのです。人生にもし挑戦して打ち勝つものがなかったら、なんとつまらないことでしょう。」
 ニューヨーク生まれのカラスは通訳を使わないでギリシャ語、イタリア語、英語、フランス語でインタビューに答えている。カラスのインタビューはかなりのこされているが、構えることなく、スムーズな会話が思い出される。ネイティブほど難しい表現は使わないが、簡潔に彼女の気持ちが伝わってくる。
 紆余曲折のあった彼女の人生は、自分に要求する水準が高かったからだろう。恋愛に溺れた一方で、高度なテクニックを持ち、講師として的確に指導する知性もあった。カラスは多面的な人だったし、だからこそ、曲自体のドラマだけでなく歌い手のドラマが、そこに反映されている。26作あるヴェルディのオペラではソプラノがドラマの中心的な役割を担っているのは当然ですが、初期と中期から後期では声の用法、キャラクターに違いがあります。
『ヴェルディのヒロインたち』は初期オペラ作品におけるヴェルディ歌唱の最上の精華を示した内容が聴きどころ。カラスの声の絶頂期といえる1958年の録音。それは、感情の表現力とも異なる、そもそもの音の重みの違い。ゆえに、いつまでも古くならない永遠。いまだ変わらぬ別格の人気の理由だろう。何より彼女は音楽に一期一会を求めていたのだから。音楽の構造全体を把握し、音楽の構造の中でのその音の意味、作曲家がそこにその音を持ってきた意味を完全に理解して歌っているのである。これほどすごい音楽的知性に出会うことはそうない。ステレオ録音。

録音は1958年9月19〜21,24日ロンドン、アビー・ロード・スタジオでの、ウォルター・レッグのプロデュース、エンジニアはネヴィル・ボーリングによるステレオ・セッション。1959年初発(SAX 2293)。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

Maria Callas ‎– Callas Portrays Verdi Heroines ‎– Macbeth, Nabucco, Erani, Don Carlos

レコード番号
SCA1068
作曲家
ジュゼッペ・ヴェルディ
演奏者
マリア・カラス
オーケストラ
フィルハーモニア管弦楽団
指揮者
二コラ・レッシーニョ
録音種別
STEREO
東芝EMI前身東芝音楽工業製(赤盤), STEREO 1枚組(170g)重量盤, 英国EMI盤同一輸入メタル 原盤使用盤 最初期スタンパー。

販売レコードのカバー、レーベル写真

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JP 東芝音楽工業(赤盤) SCA1068 マリア・カラス ヴェルデ…
ANGEL RECORDS》1955年10月東芝の前身東京芝浦電気が音楽レコード事業に参入。同社がレコード事業を開始後の数年間は、英EMI、米キャピトル原盤の音源は本国からの輸入メタル原盤からプレスしたソフトが多かった。1960年10月音楽レコード事業部門が分離独立して東芝音楽工業株式会社が設立。1971年10月静岡県御殿場市に最新鋭の生産機能を取り入れた御殿場工場開設。1973年10月キャピトルEMIが資本参加、東芝イーエムアイ株式会社(東芝EMI)と改称。

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
EX++
製盤国
JP(日本)盤

通販レコード

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オーダーは 品番 / 34-25264
販売価格 3,300円(税込)

オペラ名
曲目
歌劇「マクベス」
勝利の日に…さあ、いそいですぐに
第1幕より
Nel Di Della Vittoria. Cavatina: Vieni! T’Affretta (Act I)
歌劇「マクベス」
日の光が薄らいで
第2幕より
La Luce Langue (Act II)
歌劇「マクベス」
消えてしまえ、呪わしいこのしみよ(夢遊の場)
第4幕より
Una Macchia E Qui Turrora! (Act IV)
歌劇「ナブッコ」
ああ、わたしが見つけた運命の書よ…いつかわたしも晴れの身となり
第2幕より
Ben Io T’Invenni Anch’io Dischiuso Un Giorno (Act II)
歌劇「エルナーニ」
夜のとばりがおりたのに…エルナーニよ、いっしょに逃げて
第1幕より
Surta E La Notte Cavatina” Ernani! Ernani! Involami (Act II)
歌劇「ドン・カルロ」
世のむなしさを知る神
第4幕より
Tu Che Le Vanita (Act IV)
マリア・カラス(Maria Callas)は1923年12月2日、ニューヨーク生まれのソプラノ歌手。1977年9月16日、パリにて没。
13歳で故国ギリシャに帰り、アテネ音楽院で名歌手、エルビラ・デ・ヒダルゴに師事。1938年にオペラ・デビューし、1947年、ヴェローナ音楽祭でのジョコンダ役で一躍注目を浴びる。1950年のスカラ座デビューから約10年間が全盛時代。
ワーグナーのドラマティックな役と、ベル・カント・オペラの両方の分野で成功を収め、不世出のソプラノ歌手として名を残した。42歳だった1965年にオペラの舞台から退いたが、1969年に映画『王女メディア』に主演したほか、舞台演出、音楽院の講師を務め、1973~74年に世界各地でフェアウェル・コンサート・ツアーを行った。
オペラ歌手としての充実した活動期間は短く、1951年からの7年間が全盛期、歌声に波があった1960年代まで含めても10数年にすぎなかった。早すぎる衰えは、若い頃に難曲で喉を酷使したため、あるいはダイエットのせいとも不摂生のせいともいわれる。
全盛期のモノラル録音と比べスタジオでセッション録音されたステレオ録音の歌唱には年齢的に最盛期とは、もはや言えないし声の変化はいかんともしがたいものがありますが、それを超越した表情づけのこまやかさ、心理描写の絶妙さは、精妙な構成力が際立った歌唱になっていきます。
ドラマに対する類まれな冴えた感覚と、それに完璧に連動する歌唱力を持ち合わせていた稀代の名歌手マリア・カラスは、1953年の『ドン・ジョヴァンニ』からのマイク・テストから、レッシーニョとの1960年台の録音まで、キャリアのほとんどの期間でEMI専属の歌手としてジョルジュ・プレートル、トゥリオ・セラフィン、ガブリエーレ・サンティーニ、ヴィクトール・デ・サーバタ、ヘルベルト・フォン・カラヤン、アントニーノ・ヴォットー、ニコラ・レッシーニョ、アルチェオ・ガリエラらとレコーディングを行っていました。
ウォルター・レッグのプロデュースで複数の「ヴェルディ・アルバム」をマリア・カラスは録音しています。それらは時期を開けて1958年から1969年まで丁寧な選曲でセッションが組まれました。

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