生涯心と耳を感動させる☆プレミアム5選 バイロイトの第九 終戦を願うマタイ 女性ならではの切ない情念が包むブラームス

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20世紀の人類の遺産、バイロイトの第九。 通販レコードのご案内《仏LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE盤》FR VSM FALP30048-49 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー エリザベート・シュワルツコップ エリザベート・ヘンゲン ハンス・ホップ オットー・エーデルマン バイロイト祝祭管弦楽団 ベートーヴェン:交響曲9番(1951年バイロイト音楽祭) 1951年7月29日、バイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。通称「バイロイトの第九」はバイロイト音楽祭の戦後初開催の初日に行われた伝説の実況録音盤で、まさに20世紀の人類の遺産ともいうべきレコードです。英国盤(超高価)を除けば最も音質的評価の高いフランス盤、盤質も良好でこなれた価格のお勧め品。フランス・プレス盤、モノラル録音。1951年7月29日にバイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。優秀録音、名演、名盤。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27453 破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録。 通販レコードのご案内《南アプレス盤、Minigrooveプラムレーベル》ZA PHILIPS A00150L ウィレム・メンゲルベルク カール・エルブ ウィレム・ラヴェリ ヨー・フィンセント イローナ・ドゥリゴ ルイ・ファン・トゥルダー ヘルマン・シャイ コンセルトヘボウ管弦楽団 アムステルダム・トーンクンスト合唱団 バッハ:マタイ受難曲 オランダの巨匠メンゲルベルクは、1895年にコンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者となって以来バッハの演奏に情熱を注ぎ、とりわけ「マタイ受難曲」を多く取り上げました。毎年復活祭に演奏する伝統は、第二次世界大戦勃発により途絶えてしまったそうです。これは第二次世界大戦直前の1939年4月2日の歴史的ライヴ録音。誰もが魂を揺さぶられる名演中の名演です。1952年発売のオリジナル、入手困難レア盤。珍しい南アフリカ共和国プレスですが音質クリアで問題ありません。ノイズは全体的にごく僅かな良好盤です。モノラル録音。1939年4月2日にアムステルダム、コンセルトヘボウでの録音。カルル・エルプ(テノール)、ウィレム・ラヴェッリ(バス)、ジョー・ヴィンセント(ソプラノ)、イローナ・ドゥリゴ(アルト)、ルイ・ファン・トゥルダー(テノール)、ヘルマン・シャイ(バス)、ピエト・ファン・エグモンド(オルガン)、ヨハンネス・デン・ヘルトグ(ハープシコード)、ルイ・ツィンマーマン(ヴァイオリン)、G.ブランハード(オーボエ・ダ・モーレ)、W.ペッデモルス(オーボエ・ダ・カッチャ)、フーベルト・バルワーザー(フルート)、ザンハルスト少年合唱団(合唱指揮:ウィレム・ヘスペ)。  メンゲルベルクがアムステルダム・コンセルトヘボウ管に君臨する1899年以来、毎年棕櫚の日曜日(復活祭直前の日曜日)に演奏されてきた「マタイ受難曲」。1939年4月2日の祝日にオランダ放送によって収録された、名演として名高いライブ録音です。この演奏は、バッハの演奏スタイルにおける、一昔前の、モニュメンタルでロマン派的な伝統を代表するものとはいえ、心の奥深いところで感動している精神性、痛切さ、共感を有するものです。あたかも、現場に居合わせた人全員が、1939年9月に欧州で勃発する破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録を聴くことができます。 昔から伝説的に語られていますが、第39曲の有名なアルトのアリア「憐れみたまえ、わが神よ、したたり落つるわが涙のゆえに」、第47曲「主よ、憐れみたまえ」で観客がすすり泣く声が入っています。それくらい異様な空気の中で演奏が進みます。演奏スタイルはロマンティックで、現代から見れば、モダン・オーケストラでの恣意的な演奏と取られても仕方がない類ですが、けして良いとは言い難い音質ともども物ともしない感動を呼びます。その時代背景を知れば、尚更その衝撃だけでも演奏が心に突き刺さり残ります。カール・リヒター盤と並んでこの曲最高の名盤、かつ人類の至宝とまで讃えられた逸品。イエスの受難と弟子たちの懊悩をここまで文学的に表出した演奏は唯一無二なものです。 SPレコード録音の時代ですが、イギリス、ドイツと同様、北海を挟んで向かい合うオランダでも兵器としての音響技術が進んでいた。このライブ録音は、フィリップス=ミラー録音システムが用いられている。この録音システムは、黒色に塗布されたセルロイドのフィルム上に、サファイア・ガラスの針で刻みこんで録音し、映写フィルム同様に読み取るものです。(映画のサウンドトラックに利用される方式とほぼ同じ)この方式により、当時の商業レコードである78回転SPレコード録音よりも長時間かつ、より広い周波数帯域の収録が可能となりました。 しかし、録音成果は完璧なものではありません。突然の電圧不安定によるものか音量レベルが変動したりも起こりますが、良い部分では、1950年代初期のテープ録音に匹敵する音質に達し、感動的な場面におけるメンゲルベルクの迫力を聴き取ることが可能です。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27452 前期ロマン派に対するクレンペラーのアプローチは素晴らしい。毅然として、べたつかない浪漫を感じます。 通販レコードのご案内《BLUE & SILVER オリジナル》GB COLUMBIA SAX2397 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」 クレンペラーならではの分厚く荘厳な、唯一無二の「ザ・グレート」。貴重なB/S初期盤、ノイズはごくわずかな良好盤です。しなやかさも感じられる各楽器の音色、バランスは鮮明でした。イギリス・プレス、オリジナル盤、ステレオ録音。1960年11月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。プロデュースはウォルター・レッグ、エンジニアはクリストファー・パーカー。優秀録音、名演、名盤。  シューベルト交響曲第9番「ザ・グレイト」、シューベルトの交響曲の中でも「未完成」と肩を並べる名作交響曲。後に誕生した多くの交響曲に影響を及ぼした。シューベルトの死後、発見された「未完成」は、「名誉ディプロマ」を授与された返礼としてグラーツ楽友協会に贈ったが、劇付随音楽『ロザムンデ』に音楽を流用するため第3・第4楽章の楽譜の返還を求め、グラーツ楽友協会側は残りの楽章が送られてくるだろうからと引き出しの奥にしまい込まれていた。 シューベルトの死後から、10年。墓参をしたシューマンはウィーンのシューベルト宅を訪問した。故人の部屋を管理していた兄フェルディナントは死後そのままにシューベルトの仕事机を保管していた。シューベルトはあくまで歌曲や小規模な室内楽、ピアノ曲などを演奏する、気心知れた仲間内の演奏会「シューベルティアーデ」の作曲家という認識しか持っていなかったシューマンは、その机の上にあった長大な交響曲を発見し、シューベルトを歌曲の作曲家と見ていた自らの認識を覆すその作品に驚愕した。1826年に完成された、同曲はウィーン楽友協会へ献辞を添えて提出されていたが、演奏困難との理由で演奏されることはなかった。演奏されるのを待つばかりの楽譜は、シューベルトの仕事机の上にそのままあった。 指示通りに演奏しても60分以上かかる大曲であり、シューマンは曲をジャン・パウルの小説にたとえ、「すばらしい長さ (天国的な長さ)」と賞賛している。シューマンはぜひこれを演奏したい、とメンデルスゾーンのもとに楽譜が届けられた。1838年3月21日、メンデルスゾーンの指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏によって、この交響曲は初演された。 シューベルトの死後から、10年。ベートーヴェンを尊敬してやまなかったシューベルト、渾身の交響曲はついに音となり、鳴り響いた。ベートーヴェンの交響曲の規模の大きさと力強さとを受け継ぎ、彼独自のロマン性を加えて完成された作品となっており、後のブルックナー、マーラー、20世紀のショスタコーヴィチなどの交響曲につながっている。 20世紀を代表する巨匠クレンペラーがフィルハーモニアと贈るシューベルトの大人気交響曲。クレンペラーが得意としたマーラーやブルックナーの交響曲に匹敵する長大な交響曲である「ザ・グレイト」は、重厚的かつバランス良く奏でられる。覇気がある演奏で、曲の存在感はより大きいものとなっている。ホルン2本のユニゾンでおおらかに始まる第1楽章の開始部分は、シューマンの交響曲第1番『春』やメンデルスゾーンの交響曲第2番、ブラームスのピアノ協奏曲第2番のモデルとなっている。リズミカルなモチーフを主体として主題が構成されている主部は、尊敬してやまなかったベートーヴェンの特に交響曲第7番と多くの共通点を持つ一方で、大胆な転調や和声進行にシューベルトらしさが満ちあふれている。第3楽章はスケルツォ、後のブルックナー後期作品を思わせるような息せき切るような主部の旋律と、シューベルトらしい旋律に溢れた雄大な中間部トリオの対照が効果的である。長大な最終楽章。この楽章ならではのオスティナートと強弱のコントラスト、激しい転調に特徴があり非常に急速で息を付かせない。旋律にはベートーヴェンの交響曲第9番の「歓喜の主題」が改変されて引用されており、ベートーヴェンに対するオマージュと考えられる。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27454 語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451 アメリカの挑発にも、どこ吹く風。ソ連の若き演奏家が戦争の不安を吹っ飛ばしてしまう。 通販レコードのご案内《英プレス LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE 盤》GB EMI ALP1460 ダヴィッド・オイストラフ シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 ショーソン:詩曲、サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ、ベルリオーズ:ロメオとジュリエット(抜粋) ショーソンの『詩曲』の名演として知られる1枚。ソロ・ヴァイオリンがオイストラフという非常に贅沢なキャスティングです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1955年12月14日にボストン、シンフォニー・ホールでのセッション録音。 このほの暗い響きは、印象派以降の近代フランスの音楽には滅多に聞かれないもので、ショーソン独特のものである。というよりもこの曲独特と言ってよいだろう。ショーソンは若くして(44歳)不慮の事故(一部では自殺説もあるそうです)で亡くなったために、日本での認知度はあまり高くないようです。そんな中で、唯一知れ渡っているのがこの「詩曲」です。幼い頃から優れた家庭教師によって英才教育を施され、幸せな結婚と裕福な家庭生活を築き上げると言う、ヨーロッパにおける典型的な中産階級の一員でした。ショーソンは表面的には非常に恵まれた環境のもとでその人生を送ったかのように見えます。しかし、そんな表面的な豊かさとは裏腹に、彼の作品からは、その内面に巣くっているどうしようもないペシミズムが見え隠れします。この「詩曲」の全編を覆っているほの暗さには、世紀末ヨーロッパを蔽っていた、とらえ所のない漠然とした焦燥感や苛立ちのようなものが反映しています。 神秘的に静かに始まって、そしてあまりおおきな盛り上がりも見せずに最後も静かに曲を閉じるこの作品は、それほど一般受けする作品とも言えません。最初はツルゲーネフの『勝ち誇れる恋の歌』に触発されて書き始められたものの、やがてはその標題性を破棄して、ただ単に『詩曲』とされたのは、狭い文学世界のテーマを乗り越えて、その様な時代の風を反映したより普遍性の高い作品になった事への自負もあったのでしょう。技巧的とはほど遠いソロは華麗さの対極にある静謐さをたたえ、穏やかに歩を進める。  オイストラフの艶のある美音。ミュンシュ、ボストン交響楽団の伴奏も、豊かな色彩感と独特の抒情性を十全に表現し、ワーグナーの影響を受けたと言われるショーソンの情熱的な側面をも捉えた名演です。オイストラフがアメリカにデビューした頃の録音です。オイストラフはよく言われているように、若い時代の切れ味の鋭い演奏と、晩年のゆったりとした演奏とで、別人のような姿を見せます。そこには、何か音楽に対する「価値観」が変わったかのような変貌ぶりだったように思えます。 ここでのオイストラフは太めの豊かな響きでグイグイと作品を描いていきます。それに対してミュンシュの方もオーケストラを思いっきり煽り鳴らして世紀末の儚い夢 ― 先行きの不安など吹っ飛ばしてしまいそうです。  サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』と同日に収録され、そのカップリングで発売された。当時の雪解けによって、ソ連の演奏家が徐々に西側に登場しはじめたころの文化的状況を背景にした歴史的な録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27450 (さらに…)...
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。 通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。  第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。  ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037 特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。 通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249 (さらに…)...
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生涯心と耳を感動させる☆プレミアム5選 バイロイトの第九 終戦を願うマタイ 女性ならではの切ない情念が包むブラームス

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20世紀の人類の遺産、バイロイトの第九。 通販レコードのご案内《仏LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE盤》FR VSM FALP30048-49 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー エリザベート・シュワルツコップ エリザベート・ヘンゲン ハンス・ホップ オットー・エーデルマン バイロイト祝祭管弦楽団 ベートーヴェン:交響曲9番(1951年バイロイト音楽祭) 1951年7月29日、バイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。通称「バイロイトの第九」はバイロイト音楽祭の戦後初開催の初日に行われた伝説の実況録音盤で、まさに20世紀の人類の遺産ともいうべきレコードです。英国盤(超高価)を除けば最も音質的評価の高いフランス盤、盤質も良好でこなれた価格のお勧め品。フランス・プレス盤、モノラル録音。1951年7月29日にバイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。優秀録音、名演、名盤。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27453 破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録。 通販レコードのご案内《南アプレス盤、Minigrooveプラムレーベル》ZA PHILIPS A00150L ウィレム・メンゲルベルク カール・エルブ ウィレム・ラヴェリ ヨー・フィンセント イローナ・ドゥリゴ ルイ・ファン・トゥルダー ヘルマン・シャイ コンセルトヘボウ管弦楽団 アムステルダム・トーンクンスト合唱団 バッハ:マタイ受難曲 オランダの巨匠メンゲルベルクは、1895年にコンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者となって以来バッハの演奏に情熱を注ぎ、とりわけ「マタイ受難曲」を多く取り上げました。毎年復活祭に演奏する伝統は、第二次世界大戦勃発により途絶えてしまったそうです。これは第二次世界大戦直前の1939年4月2日の歴史的ライヴ録音。誰もが魂を揺さぶられる名演中の名演です。1952年発売のオリジナル、入手困難レア盤。珍しい南アフリカ共和国プレスですが音質クリアで問題ありません。ノイズは全体的にごく僅かな良好盤です。モノラル録音。1939年4月2日にアムステルダム、コンセルトヘボウでの録音。カルル・エルプ(テノール)、ウィレム・ラヴェッリ(バス)、ジョー・ヴィンセント(ソプラノ)、イローナ・ドゥリゴ(アルト)、ルイ・ファン・トゥルダー(テノール)、ヘルマン・シャイ(バス)、ピエト・ファン・エグモンド(オルガン)、ヨハンネス・デン・ヘルトグ(ハープシコード)、ルイ・ツィンマーマン(ヴァイオリン)、G.ブランハード(オーボエ・ダ・モーレ)、W.ペッデモルス(オーボエ・ダ・カッチャ)、フーベルト・バルワーザー(フルート)、ザンハルスト少年合唱団(合唱指揮:ウィレム・ヘスペ)。  メンゲルベルクがアムステルダム・コンセルトヘボウ管に君臨する1899年以来、毎年棕櫚の日曜日(復活祭直前の日曜日)に演奏されてきた「マタイ受難曲」。1939年4月2日の祝日にオランダ放送によって収録された、名演として名高いライブ録音です。この演奏は、バッハの演奏スタイルにおける、一昔前の、モニュメンタルでロマン派的な伝統を代表するものとはいえ、心の奥深いところで感動している精神性、痛切さ、共感を有するものです。あたかも、現場に居合わせた人全員が、1939年9月に欧州で勃発する破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録を聴くことができます。 昔から伝説的に語られていますが、第39曲の有名なアルトのアリア「憐れみたまえ、わが神よ、したたり落つるわが涙のゆえに」、第47曲「主よ、憐れみたまえ」で観客がすすり泣く声が入っています。それくらい異様な空気の中で演奏が進みます。演奏スタイルはロマンティックで、現代から見れば、モダン・オーケストラでの恣意的な演奏と取られても仕方がない類ですが、けして良いとは言い難い音質ともども物ともしない感動を呼びます。その時代背景を知れば、尚更その衝撃だけでも演奏が心に突き刺さり残ります。カール・リヒター盤と並んでこの曲最高の名盤、かつ人類の至宝とまで讃えられた逸品。イエスの受難と弟子たちの懊悩をここまで文学的に表出した演奏は唯一無二なものです。 SPレコード録音の時代ですが、イギリス、ドイツと同様、北海を挟んで向かい合うオランダでも兵器としての音響技術が進んでいた。このライブ録音は、フィリップス=ミラー録音システムが用いられている。この録音システムは、黒色に塗布されたセルロイドのフィルム上に、サファイア・ガラスの針で刻みこんで録音し、映写フィルム同様に読み取るものです。(映画のサウンドトラックに利用される方式とほぼ同じ)この方式により、当時の商業レコードである78回転SPレコード録音よりも長時間かつ、より広い周波数帯域の収録が可能となりました。 しかし、録音成果は完璧なものではありません。突然の電圧不安定によるものか音量レベルが変動したりも起こりますが、良い部分では、1950年代初期のテープ録音に匹敵する音質に達し、感動的な場面におけるメンゲルベルクの迫力を聴き取ることが可能です。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27452 前期ロマン派に対するクレンペラーのアプローチは素晴らしい。毅然として、べたつかない浪漫を感じます。 通販レコードのご案内《BLUE & SILVER オリジナル》GB COLUMBIA SAX2397 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」 クレンペラーならではの分厚く荘厳な、唯一無二の「ザ・グレート」。貴重なB/S初期盤、ノイズはごくわずかな良好盤です。しなやかさも感じられる各楽器の音色、バランスは鮮明でした。イギリス・プレス、オリジナル盤、ステレオ録音。1960年11月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。プロデュースはウォルター・レッグ、エンジニアはクリストファー・パーカー。優秀録音、名演、名盤。  シューベルト交響曲第9番「ザ・グレイト」、シューベルトの交響曲の中でも「未完成」と肩を並べる名作交響曲。後に誕生した多くの交響曲に影響を及ぼした。シューベルトの死後、発見された「未完成」は、「名誉ディプロマ」を授与された返礼としてグラーツ楽友協会に贈ったが、劇付随音楽『ロザムンデ』に音楽を流用するため第3・第4楽章の楽譜の返還を求め、グラーツ楽友協会側は残りの楽章が送られてくるだろうからと引き出しの奥にしまい込まれていた。 シューベルトの死後から、10年。墓参をしたシューマンはウィーンのシューベルト宅を訪問した。故人の部屋を管理していた兄フェルディナントは死後そのままにシューベルトの仕事机を保管していた。シューベルトはあくまで歌曲や小規模な室内楽、ピアノ曲などを演奏する、気心知れた仲間内の演奏会「シューベルティアーデ」の作曲家という認識しか持っていなかったシューマンは、その机の上にあった長大な交響曲を発見し、シューベルトを歌曲の作曲家と見ていた自らの認識を覆すその作品に驚愕した。1826年に完成された、同曲はウィーン楽友協会へ献辞を添えて提出されていたが、演奏困難との理由で演奏されることはなかった。演奏されるのを待つばかりの楽譜は、シューベルトの仕事机の上にそのままあった。 指示通りに演奏しても60分以上かかる大曲であり、シューマンは曲をジャン・パウルの小説にたとえ、「すばらしい長さ (天国的な長さ)」と賞賛している。シューマンはぜひこれを演奏したい、とメンデルスゾーンのもとに楽譜が届けられた。1838年3月21日、メンデルスゾーンの指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏によって、この交響曲は初演された。 シューベルトの死後から、10年。ベートーヴェンを尊敬してやまなかったシューベルト、渾身の交響曲はついに音となり、鳴り響いた。ベートーヴェンの交響曲の規模の大きさと力強さとを受け継ぎ、彼独自のロマン性を加えて完成された作品となっており、後のブルックナー、マーラー、20世紀のショスタコーヴィチなどの交響曲につながっている。 20世紀を代表する巨匠クレンペラーがフィルハーモニアと贈るシューベルトの大人気交響曲。クレンペラーが得意としたマーラーやブルックナーの交響曲に匹敵する長大な交響曲である「ザ・グレイト」は、重厚的かつバランス良く奏でられる。覇気がある演奏で、曲の存在感はより大きいものとなっている。ホルン2本のユニゾンでおおらかに始まる第1楽章の開始部分は、シューマンの交響曲第1番『春』やメンデルスゾーンの交響曲第2番、ブラームスのピアノ協奏曲第2番のモデルとなっている。リズミカルなモチーフを主体として主題が構成されている主部は、尊敬してやまなかったベートーヴェンの特に交響曲第7番と多くの共通点を持つ一方で、大胆な転調や和声進行にシューベルトらしさが満ちあふれている。第3楽章はスケルツォ、後のブルックナー後期作品を思わせるような息せき切るような主部の旋律と、シューベルトらしい旋律に溢れた雄大な中間部トリオの対照が効果的である。長大な最終楽章。この楽章ならではのオスティナートと強弱のコントラスト、激しい転調に特徴があり非常に急速で息を付かせない。旋律にはベートーヴェンの交響曲第9番の「歓喜の主題」が改変されて引用されており、ベートーヴェンに対するオマージュと考えられる。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27454 語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451 アメリカの挑発にも、どこ吹く風。ソ連の若き演奏家が戦争の不安を吹っ飛ばしてしまう。 通販レコードのご案内《英プレス LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE 盤》GB EMI ALP1460 ダヴィッド・オイストラフ シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 ショーソン:詩曲、サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ、ベルリオーズ:ロメオとジュリエット(抜粋) ショーソンの『詩曲』の名演として知られる1枚。ソロ・ヴァイオリンがオイストラフという非常に贅沢なキャスティングです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1955年12月14日にボストン、シンフォニー・ホールでのセッション録音。 このほの暗い響きは、印象派以降の近代フランスの音楽には滅多に聞かれないもので、ショーソン独特のものである。というよりもこの曲独特と言ってよいだろう。ショーソンは若くして(44歳)不慮の事故(一部では自殺説もあるそうです)で亡くなったために、日本での認知度はあまり高くないようです。そんな中で、唯一知れ渡っているのがこの「詩曲」です。幼い頃から優れた家庭教師によって英才教育を施され、幸せな結婚と裕福な家庭生活を築き上げると言う、ヨーロッパにおける典型的な中産階級の一員でした。ショーソンは表面的には非常に恵まれた環境のもとでその人生を送ったかのように見えます。しかし、そんな表面的な豊かさとは裏腹に、彼の作品からは、その内面に巣くっているどうしようもないペシミズムが見え隠れします。この「詩曲」の全編を覆っているほの暗さには、世紀末ヨーロッパを蔽っていた、とらえ所のない漠然とした焦燥感や苛立ちのようなものが反映しています。 神秘的に静かに始まって、そしてあまりおおきな盛り上がりも見せずに最後も静かに曲を閉じるこの作品は、それほど一般受けする作品とも言えません。最初はツルゲーネフの『勝ち誇れる恋の歌』に触発されて書き始められたものの、やがてはその標題性を破棄して、ただ単に『詩曲』とされたのは、狭い文学世界のテーマを乗り越えて、その様な時代の風を反映したより普遍性の高い作品になった事への自負もあったのでしょう。技巧的とはほど遠いソロは華麗さの対極にある静謐さをたたえ、穏やかに歩を進める。  オイストラフの艶のある美音。ミュンシュ、ボストン交響楽団の伴奏も、豊かな色彩感と独特の抒情性を十全に表現し、ワーグナーの影響を受けたと言われるショーソンの情熱的な側面をも捉えた名演です。オイストラフがアメリカにデビューした頃の録音です。オイストラフはよく言われているように、若い時代の切れ味の鋭い演奏と、晩年のゆったりとした演奏とで、別人のような姿を見せます。そこには、何か音楽に対する「価値観」が変わったかのような変貌ぶりだったように思えます。 ここでのオイストラフは太めの豊かな響きでグイグイと作品を描いていきます。それに対してミュンシュの方もオーケストラを思いっきり煽り鳴らして世紀末の儚い夢 ― 先行きの不安など吹っ飛ばしてしまいそうです。  サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』と同日に収録され、そのカップリングで発売された。当時の雪解けによって、ソ連の演奏家が徐々に西側に登場しはじめたころの文化的状況を背景にした歴史的な録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27450 (さらに…)...
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。 通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。  第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。  ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037 特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。 通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249 (さらに…)...
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生涯心と耳を感動させる☆プレミアム5選 バイロイトの第九 終戦を願うマタイ 女性ならではの切ない情念が包むブラームス

生涯心と耳を感動させる☆プレミアム5選 バイロイトの第九 終戦を願うマタイ 女性ならではの切ない情念が包むブラームス

20世紀の人類の遺産、バイロイトの第九。 通販レコードのご案内《仏LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE盤》FR VSM FALP30048-49 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー エリザベート・シュワルツコップ エリザベート・ヘンゲン ハンス・ホップ オットー・エーデルマン バイロイト祝祭管弦楽団 ベートーヴェン:交響曲9番(1951年バイロイト音楽祭) 1951年7月29日、バイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。通称「バイロイトの第九」はバイロイト音楽祭の戦後初開催の初日に行われた伝説の実況録音盤で、まさに20世紀の人類の遺産ともいうべきレコードです。英国盤(超高価)を除けば最も音質的評価の高いフランス盤、盤質も良好でこなれた価格のお勧め品。フランス・プレス盤、モノラル録音。1951年7月29日にバイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。優秀録音、名演、名盤。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27453 破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録。 通販レコードのご案内《南アプレス盤、Minigrooveプラムレーベル》ZA PHILIPS A00150L ウィレム・メンゲルベルク カール・エルブ ウィレム・ラヴェリ ヨー・フィンセント イローナ・ドゥリゴ ルイ・ファン・トゥルダー ヘルマン・シャイ コンセルトヘボウ管弦楽団 アムステルダム・トーンクンスト合唱団 バッハ:マタイ受難曲 オランダの巨匠メンゲルベルクは、1895年にコンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者となって以来バッハの演奏に情熱を注ぎ、とりわけ「マタイ受難曲」を多く取り上げました。毎年復活祭に演奏する伝統は、第二次世界大戦勃発により途絶えてしまったそうです。これは第二次世界大戦直前の1939年4月2日の歴史的ライヴ録音。誰もが魂を揺さぶられる名演中の名演です。1952年発売のオリジナル、入手困難レア盤。珍しい南アフリカ共和国プレスですが音質クリアで問題ありません。ノイズは全体的にごく僅かな良好盤です。モノラル録音。1939年4月2日にアムステルダム、コンセルトヘボウでの録音。カルル・エルプ(テノール)、ウィレム・ラヴェッリ(バス)、ジョー・ヴィンセント(ソプラノ)、イローナ・ドゥリゴ(アルト)、ルイ・ファン・トゥルダー(テノール)、ヘルマン・シャイ(バス)、ピエト・ファン・エグモンド(オルガン)、ヨハンネス・デン・ヘルトグ(ハープシコード)、ルイ・ツィンマーマン(ヴァイオリン)、G.ブランハード(オーボエ・ダ・モーレ)、W.ペッデモルス(オーボエ・ダ・カッチャ)、フーベルト・バルワーザー(フルート)、ザンハルスト少年合唱団(合唱指揮:ウィレム・ヘスペ)。  メンゲルベルクがアムステルダム・コンセルトヘボウ管に君臨する1899年以来、毎年棕櫚の日曜日(復活祭直前の日曜日)に演奏されてきた「マタイ受難曲」。1939年4月2日の祝日にオランダ放送によって収録された、名演として名高いライブ録音です。この演奏は、バッハの演奏スタイルにおける、一昔前の、モニュメンタルでロマン派的な伝統を代表するものとはいえ、心の奥深いところで感動している精神性、痛切さ、共感を有するものです。あたかも、現場に居合わせた人全員が、1939年9月に欧州で勃発する破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録を聴くことができます。 昔から伝説的に語られていますが、第39曲の有名なアルトのアリア「憐れみたまえ、わが神よ、したたり落つるわが涙のゆえに」、第47曲「主よ、憐れみたまえ」で観客がすすり泣く声が入っています。それくらい異様な空気の中で演奏が進みます。演奏スタイルはロマンティックで、現代から見れば、モダン・オーケストラでの恣意的な演奏と取られても仕方がない類ですが、けして良いとは言い難い音質ともども物ともしない感動を呼びます。その時代背景を知れば、尚更その衝撃だけでも演奏が心に突き刺さり残ります。カール・リヒター盤と並んでこの曲最高の名盤、かつ人類の至宝とまで讃えられた逸品。イエスの受難と弟子たちの懊悩をここまで文学的に表出した演奏は唯一無二なものです。 SPレコード録音の時代ですが、イギリス、ドイツと同様、北海を挟んで向かい合うオランダでも兵器としての音響技術が進んでいた。このライブ録音は、フィリップス=ミラー録音システムが用いられている。この録音システムは、黒色に塗布されたセルロイドのフィルム上に、サファイア・ガラスの針で刻みこんで録音し、映写フィルム同様に読み取るものです。(映画のサウンドトラックに利用される方式とほぼ同じ)この方式により、当時の商業レコードである78回転SPレコード録音よりも長時間かつ、より広い周波数帯域の収録が可能となりました。 しかし、録音成果は完璧なものではありません。突然の電圧不安定によるものか音量レベルが変動したりも起こりますが、良い部分では、1950年代初期のテープ録音に匹敵する音質に達し、感動的な場面におけるメンゲルベルクの迫力を聴き取ることが可能です。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27452 前期ロマン派に対するクレンペラーのアプローチは素晴らしい。毅然として、べたつかない浪漫を感じます。 通販レコードのご案内《BLUE & SILVER オリジナル》GB COLUMBIA SAX2397 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」 クレンペラーならではの分厚く荘厳な、唯一無二の「ザ・グレート」。貴重なB/S初期盤、ノイズはごくわずかな良好盤です。しなやかさも感じられる各楽器の音色、バランスは鮮明でした。イギリス・プレス、オリジナル盤、ステレオ録音。1960年11月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。プロデュースはウォルター・レッグ、エンジニアはクリストファー・パーカー。優秀録音、名演、名盤。  シューベルト交響曲第9番「ザ・グレイト」、シューベルトの交響曲の中でも「未完成」と肩を並べる名作交響曲。後に誕生した多くの交響曲に影響を及ぼした。シューベルトの死後、発見された「未完成」は、「名誉ディプロマ」を授与された返礼としてグラーツ楽友協会に贈ったが、劇付随音楽『ロザムンデ』に音楽を流用するため第3・第4楽章の楽譜の返還を求め、グラーツ楽友協会側は残りの楽章が送られてくるだろうからと引き出しの奥にしまい込まれていた。 シューベルトの死後から、10年。墓参をしたシューマンはウィーンのシューベルト宅を訪問した。故人の部屋を管理していた兄フェルディナントは死後そのままにシューベルトの仕事机を保管していた。シューベルトはあくまで歌曲や小規模な室内楽、ピアノ曲などを演奏する、気心知れた仲間内の演奏会「シューベルティアーデ」の作曲家という認識しか持っていなかったシューマンは、その机の上にあった長大な交響曲を発見し、シューベルトを歌曲の作曲家と見ていた自らの認識を覆すその作品に驚愕した。1826年に完成された、同曲はウィーン楽友協会へ献辞を添えて提出されていたが、演奏困難との理由で演奏されることはなかった。演奏されるのを待つばかりの楽譜は、シューベルトの仕事机の上にそのままあった。 指示通りに演奏しても60分以上かかる大曲であり、シューマンは曲をジャン・パウルの小説にたとえ、「すばらしい長さ (天国的な長さ)」と賞賛している。シューマンはぜひこれを演奏したい、とメンデルスゾーンのもとに楽譜が届けられた。1838年3月21日、メンデルスゾーンの指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏によって、この交響曲は初演された。 シューベルトの死後から、10年。ベートーヴェンを尊敬してやまなかったシューベルト、渾身の交響曲はついに音となり、鳴り響いた。ベートーヴェンの交響曲の規模の大きさと力強さとを受け継ぎ、彼独自のロマン性を加えて完成された作品となっており、後のブルックナー、マーラー、20世紀のショスタコーヴィチなどの交響曲につながっている。 20世紀を代表する巨匠クレンペラーがフィルハーモニアと贈るシューベルトの大人気交響曲。クレンペラーが得意としたマーラーやブルックナーの交響曲に匹敵する長大な交響曲である「ザ・グレイト」は、重厚的かつバランス良く奏でられる。覇気がある演奏で、曲の存在感はより大きいものとなっている。ホルン2本のユニゾンでおおらかに始まる第1楽章の開始部分は、シューマンの交響曲第1番『春』やメンデルスゾーンの交響曲第2番、ブラームスのピアノ協奏曲第2番のモデルとなっている。リズミカルなモチーフを主体として主題が構成されている主部は、尊敬してやまなかったベートーヴェンの特に交響曲第7番と多くの共通点を持つ一方で、大胆な転調や和声進行にシューベルトらしさが満ちあふれている。第3楽章はスケルツォ、後のブルックナー後期作品を思わせるような息せき切るような主部の旋律と、シューベルトらしい旋律に溢れた雄大な中間部トリオの対照が効果的である。長大な最終楽章。この楽章ならではのオスティナートと強弱のコントラスト、激しい転調に特徴があり非常に急速で息を付かせない。旋律にはベートーヴェンの交響曲第9番の「歓喜の主題」が改変されて引用されており、ベートーヴェンに対するオマージュと考えられる。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27454 語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451 アメリカの挑発にも、どこ吹く風。ソ連の若き演奏家が戦争の不安を吹っ飛ばしてしまう。 通販レコードのご案内《英プレス LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE 盤》GB EMI ALP1460 ダヴィッド・オイストラフ シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 ショーソン:詩曲、サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ、ベルリオーズ:ロメオとジュリエット(抜粋) ショーソンの『詩曲』の名演として知られる1枚。ソロ・ヴァイオリンがオイストラフという非常に贅沢なキャスティングです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1955年12月14日にボストン、シンフォニー・ホールでのセッション録音。 このほの暗い響きは、印象派以降の近代フランスの音楽には滅多に聞かれないもので、ショーソン独特のものである。というよりもこの曲独特と言ってよいだろう。ショーソンは若くして(44歳)不慮の事故(一部では自殺説もあるそうです)で亡くなったために、日本での認知度はあまり高くないようです。そんな中で、唯一知れ渡っているのがこの「詩曲」です。幼い頃から優れた家庭教師によって英才教育を施され、幸せな結婚と裕福な家庭生活を築き上げると言う、ヨーロッパにおける典型的な中産階級の一員でした。ショーソンは表面的には非常に恵まれた環境のもとでその人生を送ったかのように見えます。しかし、そんな表面的な豊かさとは裏腹に、彼の作品からは、その内面に巣くっているどうしようもないペシミズムが見え隠れします。この「詩曲」の全編を覆っているほの暗さには、世紀末ヨーロッパを蔽っていた、とらえ所のない漠然とした焦燥感や苛立ちのようなものが反映しています。 神秘的に静かに始まって、そしてあまりおおきな盛り上がりも見せずに最後も静かに曲を閉じるこの作品は、それほど一般受けする作品とも言えません。最初はツルゲーネフの『勝ち誇れる恋の歌』に触発されて書き始められたものの、やがてはその標題性を破棄して、ただ単に『詩曲』とされたのは、狭い文学世界のテーマを乗り越えて、その様な時代の風を反映したより普遍性の高い作品になった事への自負もあったのでしょう。技巧的とはほど遠いソロは華麗さの対極にある静謐さをたたえ、穏やかに歩を進める。  オイストラフの艶のある美音。ミュンシュ、ボストン交響楽団の伴奏も、豊かな色彩感と独特の抒情性を十全に表現し、ワーグナーの影響を受けたと言われるショーソンの情熱的な側面をも捉えた名演です。オイストラフがアメリカにデビューした頃の録音です。オイストラフはよく言われているように、若い時代の切れ味の鋭い演奏と、晩年のゆったりとした演奏とで、別人のような姿を見せます。そこには、何か音楽に対する「価値観」が変わったかのような変貌ぶりだったように思えます。 ここでのオイストラフは太めの豊かな響きでグイグイと作品を描いていきます。それに対してミュンシュの方もオーケストラを思いっきり煽り鳴らして世紀末の儚い夢 ― 先行きの不安など吹っ飛ばしてしまいそうです。  サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』と同日に収録され、そのカップリングで発売された。当時の雪解けによって、ソ連の演奏家が徐々に西側に登場しはじめたころの文化的状況を背景にした歴史的な録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27450 (さらに…)...
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オペラ入門の第一歩に ヴィントガッセン、ニルソン、ショルティ指揮ウィーン・フィル ワーグナー・神々の黄昏・ハイライト

オペラ入門の第一歩に ヴィントガッセン、ニルソン、ショルティ指揮ウィーン・フィル ワーグナー・神々の黄昏・ハイライト

録音、臨場感、演奏全てが、満足できる域に達している。 アルベリッヒの子ハーゲンは父の遺志のために、指輪を奪うことを考えている。彼には異父兄弟のグンターとグートルーネがいる。ジークフリートに過去の女性を忘れさせる薬を飲ませてグートルーネに求婚させ、その条件にブリュンヒルデを騙してグンターと結婚させる。夫の裏切りを怒ったブリュンヒルデはハーゲンにジークフリートの弱点を教える。狩りで記憶を戻したジークフリートはハーゲンに殺されてしまう。ブリュンヒルデは夫を焼く火の中に飛び込むと、ワルハラ城も炎上してしまうという何とも云えない壮絶なストーリーだが、神話の世界のことだと片付けられないような現実感。現代の世界情勢は『指環』の呪いにかかっていたのか。 ― とまれ、このヒロイン・ブリンヒルデを演じられる(歌える)歌手は超限定されてくる。ソプラノに恵まれていた時代とはいえ、英デッカの人選は正しかったと思う。  クナッパーツブッシュによる、1951年バイロイトでの「指環」全曲ライヴ録音のリリースを断念したカルショーは、スタジオ録音を計画。まず、「ワルキューレ」からその録音は始まったが(1957年10月)、クナッパーツブッシュはカルショー・チームに非協力的で、結局カルショーは、断念。その時の、クナッパーツブッシュによる第1幕の録音だけはリリースされた。  どこからか働きかけがあったのかどうか、ショルティに白羽の矢を立て本セットの三幕テスト録音した結果、出来上がりは上々。最終的にショルティを指揮者に据え、レコード録音の偉業と讃えられた英デッカ社の「指環」全曲録音は完成。当然社運をかけたプロジェクト。ワルキューレ三幕テスト録音同様、録音、臨場感、演奏全てが、満足できる域に達していることは言うまでもない。 通販レコードのご案内 《英 溝あり、ワイドバンド ED2 盤》GB DECCA SXL6220 ゲオルク・ショルティ ワーグナー・神々の黄昏 Ht  三夜の《神々の黄昏》でブリンヒルデを歌うのはスカンジナビア軍団と既に予行演習を済ませたフラグスタッドではなく同じく北欧出身ニルソン。こちらもフラグスタッドに負けず劣らずのヴァイキング譲りの大きな体格から発せられる奥行きを伴った深遠な声は、ピッタリ。ステレオ録音。1965年10月~11月ウィーン、ゾフィエン・ザール録音■プロデュース:ジョン・カルショー、エンジニア:エリック・スミス&ジェイムズ・ブラウン。名演、名盤、優秀録音。 GB DECCA SXL6220 – SOLTI Wiener Philharmoniker - WAGNER - Götterdämmerung HIGHLIGHTSレコード番号SXL6220作曲家リヒャルト・ワーグナー演奏者ビルギット・ニルソン ヴォルフガング・ヴィントガッセン ゴットロープ・フリック ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウオーケストラウィーン・フィルハーモニー管弦楽団指揮者ゲオルク・ショルティ録音種別STEREO販売レコードのカバー、レーベル写真通販レコード詳細・コンディション、価格 "MADE IN ENGLAND BY THE DECCA"WIDE BAND WITH GROOVED ED2, STEREO 1枚組(160g), Stamper 2W/2W, Release 1965。ジャケット状態EXレコード状態EX製盤国GB(イギリス)盤 詳細の確認、特別価格での購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-16938 特別価格 4,400円(税込) 通常価格 5,500円(税込) 「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。 (さらに…)...
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優美なスタイル☆得がたい感動 カサドシュ、セル指揮コロンビア響 モーツァルト・ピアノ協奏曲22、23番

優美なスタイル☆得がたい感動 カサドシュ、セル指揮コロンビア響 モーツァルト・ピアノ協奏曲22、23番

音のきれいなピアニストでモーツァルトをきくと カサドシュといえば、極めつきの美徳として知られていた、あの円くて、しっとりとした輝きがあって、粘っこさというものがなくて、しかもかさかさの無機的な感じを少しも与えない、軽くて、決して、軽っぽくないいわゆる真珠の玉をつらねたようなレガートの美しさというものが、あるにはあっても、少し重くなり、音の表面にも、真珠の比喩を続ければ、少し「病気になったような」淡い曇りがうっすらとかかったような気味があって、おやっと思ったものだった。  カサドシュといえば、私など ― いや私に限るまい、彼の少なくとも壮年期のあのピアノをきいたことのある人たちだったら、ラヴェルやドビュッシーといったフランス近代音楽のピアノの名作はいうまでもないが、恐らく、それにもまして、彼のモーツァルトを高く評価していた。  ロベール・カサドシュは仏ピアノ界の重鎮的存在。1899年パリに生れたカサドシュ( Robert Casadesus, 1899年4月7日 - 1972年9月19日 )は1922年からラヴェルと共同でピアノロールの録音を行い、欧州各地でラヴェルと共演した経歴を持つ。大戦中アメリカへ亡命した事もあって、米 Columbia に多くの録音を残した、これも米録音。モーツァルトのピアノ協奏曲第15番変ロ長調、同じく第17番ト長調、それに第26番ニ長調「戴冠式」と最後の協奏曲第27番変ロ長調の4曲をジョージ・セルの指揮で、クリーヴランド管弦楽団とコロンビア交響楽団に発売されたレコードの名義上録音している。が、どちらも実態はクリーヴランド管弦楽団だ。  冒頭に引用したのは、音楽評論家・吉田秀和氏の著作『レコードのモーツァルト』(中公文庫)から「音のきれいなピアニストでモーツァルトをきくと」と題した章から、カサドシュのことが語られている部分の妙出。吉田氏も奨めているが、もしまだカサドシュのモーツァルトを聞いていないとしたら《戴冠式》から聞いてみるのも悪くないだろう。カサドシュのレパートリーは決して広くなく、むしろ適した曲目はきわめて限られたものでした。彼はラヴェルと大変親しく、彼の曲目を重要なレパートリーとしたが、そのレパートリーにはドイツ音楽も多く、ベートーヴェンやモーツァルトも得意とした。それは、あまりにも整いすぎた音楽に感じられるほど楽曲の演奏の仕方や、聞く時の手本に向いていると、その客観性をいわれ演奏の古典となったものでしたが、特質はフランス的なもの。「ドビュッシーの音楽はショパンから派生し、ラヴェルの音楽はリストから派生する」とは、カサドシュのインタヴューに応えた言葉が由来です。一聴は大人しいが、その美しさは絵画的。清楚で淡々と演奏していて、常にスタイリッシュです。いわゆる、ソリストとしては絶対に必要な「俺が俺が」と言って前面に出ていく強さがほとんど感じられない。  カサドシュの演奏様式は古典的な抑制が効いていて、物足りないような印象を持つこともあるが、そこに込められた豊かなニュアンスには強い説得力があり、美しい音色がとても魅力的です。全体に快速なテンポで軽いタッチで弾き流しており、最近の演奏家が陥りがちな印象派風なべとべとした演奏とは一線を画します。典雅な香りや、知的なのにどこか遊び、ペーソスをもっていても嫌味にならない。古典的たたずまいが典雅と両立しているものは非常に稀なことです。  素直に作品の良さを引き出して、作品を客観視しながら、彫りの深さや滲み出て来る様な人間味を身近に感じる。カサドシュの ― 些細な事に拘らない ― 美学が見え隠れする名演です。吉田氏が表現した「軽くて、決して、軽っぽくないいわゆる真珠の玉をつらねたようなレガートの美しさ」そのものであった。指の回るピアニストは多くなったものの、カザドシュのように知的で香りたつような洗練された感性をもつピアニストはまったく少なくなってしまった。 通販レコードのご案内《仏ターコイズ盤》FR CBS S72230 カサドシュ モーツァルト・ピアノ協奏曲 フランスの名ピアニスト、カサドシュによる定評あるモーツァルト・ピアノ協奏曲です。  カサドシュはモーツァルトも大の得意としており、モノラル時代から多くのレコーディングを行ってきました。このセットは盟友ジョージ・セルとのステレオ期に録音された後期の有名なピアノ協奏曲です。カサドシュの演奏はきわめて洗練されたもので、優美なスタイルで得がたい感動を与えてくれます。ステレオ録音。1959年11月13日(第22番)、11月14日&15日(第23番)クリーヴランド、セヴェランス・ホールでの録音。■名演、名盤、優秀録音。 通販レコード詳細・コンディション、価格 Mozart, Robert Casadesus, Columbia Symphony Orchestra, George Szell ‎– Concertos Pour Piano Et Orchestre N°22 K.482 & N°23 K.488プロダクトレコード番号S72230作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト演奏者ロベール・カサドシュオーケストラコロンビア交響楽団指揮者ジョージ・セル録音種別STEREO 販売レコードのカバー、レーベル写真 TURQUOISE WITH BLACK LETTERING, STEREO 1枚組(130g)。コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国FR(フランス)盤 通販レコード詳細の確認、特別価格での購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-12332 特別価格 2,420円(税込) 通常価格 3,080円(税込) 「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。 (さらに…)...
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。 通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。  第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。  ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037 特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。 通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249 (さらに…)...
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。 通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。  第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。  ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037 特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。 通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249 (さらに…)...
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。 通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。  第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。  ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037 特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。 通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249 (さらに…)...
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