生涯心と耳を感動させる☆プレミアム5選 バイロイトの第九 終戦を願うマタイ 女性ならではの切ない情念が包むブラームス

生涯心と耳を感動させる☆プレミアム5選 バイロイトの第九 終戦を願うマタイ 女性ならではの切ない情念が包むブラームス

20世紀の人類の遺産、バイロイトの第九。 通販レコードのご案内《仏LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE盤》FR VSM FALP30048-49 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー エリザベート・シュワルツコップ エリザベート・ヘンゲン ハンス・ホップ オットー・エーデルマン バイロイト祝祭管弦楽団 ベートーヴェン:交響曲9番(1951年バイロイト音楽祭) 1951年7月29日、バイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。通称「バイロイトの第九」はバイロイト音楽祭の戦後初開催の初日に行われた伝説の実況録音盤で、まさに20世紀の人類の遺産ともいうべきレコードです。英国盤(超高価)を除けば最も音質的評価の高いフランス盤、盤質も良好でこなれた価格のお勧め品。フランス・プレス盤、モノラル録音。1951年7月29日にバイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。優秀録音、名演、名盤。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27453 破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録。 通販レコードのご案内《南アプレス盤、Minigrooveプラムレーベル》ZA PHILIPS A00150L ウィレム・メンゲルベルク カール・エルブ ウィレム・ラヴェリ ヨー・フィンセント イローナ・ドゥリゴ ルイ・ファン・トゥルダー ヘルマン・シャイ コンセルトヘボウ管弦楽団 アムステルダム・トーンクンスト合唱団 バッハ:マタイ受難曲 オランダの巨匠メンゲルベルクは、1895年にコンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者となって以来バッハの演奏に情熱を注ぎ、とりわけ「マタイ受難曲」を多く取り上げました。毎年復活祭に演奏する伝統は、第二次世界大戦勃発により途絶えてしまったそうです。これは第二次世界大戦直前の1939年4月2日の歴史的ライヴ録音。誰もが魂を揺さぶられる名演中の名演です。1952年発売のオリジナル、入手困難レア盤。珍しい南アフリカ共和国プレスですが音質クリアで問題ありません。ノイズは全体的にごく僅かな良好盤です。モノラル録音。1939年4月2日にアムステルダム、コンセルトヘボウでの録音。カルル・エルプ(テノール)、ウィレム・ラヴェッリ(バス)、ジョー・ヴィンセント(ソプラノ)、イローナ・ドゥリゴ(アルト)、ルイ・ファン・トゥルダー(テノール)、ヘルマン・シャイ(バス)、ピエト・ファン・エグモンド(オルガン)、ヨハンネス・デン・ヘルトグ(ハープシコード)、ルイ・ツィンマーマン(ヴァイオリン)、G.ブランハード(オーボエ・ダ・モーレ)、W.ペッデモルス(オーボエ・ダ・カッチャ)、フーベルト・バルワーザー(フルート)、ザンハルスト少年合唱団(合唱指揮:ウィレム・ヘスペ)。  メンゲルベルクがアムステルダム・コンセルトヘボウ管に君臨する1899年以来、毎年棕櫚の日曜日(復活祭直前の日曜日)に演奏されてきた「マタイ受難曲」。1939年4月2日の祝日にオランダ放送によって収録された、名演として名高いライブ録音です。この演奏は、バッハの演奏スタイルにおける、一昔前の、モニュメンタルでロマン派的な伝統を代表するものとはいえ、心の奥深いところで感動している精神性、痛切さ、共感を有するものです。あたかも、現場に居合わせた人全員が、1939年9月に欧州で勃発する破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録を聴くことができます。 昔から伝説的に語られていますが、第39曲の有名なアルトのアリア「憐れみたまえ、わが神よ、したたり落つるわが涙のゆえに」、第47曲「主よ、憐れみたまえ」で観客がすすり泣く声が入っています。それくらい異様な空気の中で演奏が進みます。演奏スタイルはロマンティックで、現代から見れば、モダン・オーケストラでの恣意的な演奏と取られても仕方がない類ですが、けして良いとは言い難い音質ともども物ともしない感動を呼びます。その時代背景を知れば、尚更その衝撃だけでも演奏が心に突き刺さり残ります。カール・リヒター盤と並んでこの曲最高の名盤、かつ人類の至宝とまで讃えられた逸品。イエスの受難と弟子たちの懊悩をここまで文学的に表出した演奏は唯一無二なものです。 SPレコード録音の時代ですが、イギリス、ドイツと同様、北海を挟んで向かい合うオランダでも兵器としての音響技術が進んでいた。このライブ録音は、フィリップス=ミラー録音システムが用いられている。この録音システムは、黒色に塗布されたセルロイドのフィルム上に、サファイア・ガラスの針で刻みこんで録音し、映写フィルム同様に読み取るものです。(映画のサウンドトラックに利用される方式とほぼ同じ)この方式により、当時の商業レコードである78回転SPレコード録音よりも長時間かつ、より広い周波数帯域の収録が可能となりました。 しかし、録音成果は完璧なものではありません。突然の電圧不安定によるものか音量レベルが変動したりも起こりますが、良い部分では、1950年代初期のテープ録音に匹敵する音質に達し、感動的な場面におけるメンゲルベルクの迫力を聴き取ることが可能です。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27452 前期ロマン派に対するクレンペラーのアプローチは素晴らしい。毅然として、べたつかない浪漫を感じます。 通販レコードのご案内《BLUE & SILVER オリジナル》GB COLUMBIA SAX2397 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」 クレンペラーならではの分厚く荘厳な、唯一無二の「ザ・グレート」。貴重なB/S初期盤、ノイズはごくわずかな良好盤です。しなやかさも感じられる各楽器の音色、バランスは鮮明でした。イギリス・プレス、オリジナル盤、ステレオ録音。1960年11月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。プロデュースはウォルター・レッグ、エンジニアはクリストファー・パーカー。優秀録音、名演、名盤。  シューベルト交響曲第9番「ザ・グレイト」、シューベルトの交響曲の中でも「未完成」と肩を並べる名作交響曲。後に誕生した多くの交響曲に影響を及ぼした。シューベルトの死後、発見された「未完成」は、「名誉ディプロマ」を授与された返礼としてグラーツ楽友協会に贈ったが、劇付随音楽『ロザムンデ』に音楽を流用するため第3・第4楽章の楽譜の返還を求め、グラーツ楽友協会側は残りの楽章が送られてくるだろうからと引き出しの奥にしまい込まれていた。 シューベルトの死後から、10年。墓参をしたシューマンはウィーンのシューベルト宅を訪問した。故人の部屋を管理していた兄フェルディナントは死後そのままにシューベルトの仕事机を保管していた。シューベルトはあくまで歌曲や小規模な室内楽、ピアノ曲などを演奏する、気心知れた仲間内の演奏会「シューベルティアーデ」の作曲家という認識しか持っていなかったシューマンは、その机の上にあった長大な交響曲を発見し、シューベルトを歌曲の作曲家と見ていた自らの認識を覆すその作品に驚愕した。1826年に完成された、同曲はウィーン楽友協会へ献辞を添えて提出されていたが、演奏困難との理由で演奏されることはなかった。演奏されるのを待つばかりの楽譜は、シューベルトの仕事机の上にそのままあった。 指示通りに演奏しても60分以上かかる大曲であり、シューマンは曲をジャン・パウルの小説にたとえ、「すばらしい長さ (天国的な長さ)」と賞賛している。シューマンはぜひこれを演奏したい、とメンデルスゾーンのもとに楽譜が届けられた。1838年3月21日、メンデルスゾーンの指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏によって、この交響曲は初演された。 シューベルトの死後から、10年。ベートーヴェンを尊敬してやまなかったシューベルト、渾身の交響曲はついに音となり、鳴り響いた。ベートーヴェンの交響曲の規模の大きさと力強さとを受け継ぎ、彼独自のロマン性を加えて完成された作品となっており、後のブルックナー、マーラー、20世紀のショスタコーヴィチなどの交響曲につながっている。 20世紀を代表する巨匠クレンペラーがフィルハーモニアと贈るシューベルトの大人気交響曲。クレンペラーが得意としたマーラーやブルックナーの交響曲に匹敵する長大な交響曲である「ザ・グレイト」は、重厚的かつバランス良く奏でられる。覇気がある演奏で、曲の存在感はより大きいものとなっている。ホルン2本のユニゾンでおおらかに始まる第1楽章の開始部分は、シューマンの交響曲第1番『春』やメンデルスゾーンの交響曲第2番、ブラームスのピアノ協奏曲第2番のモデルとなっている。リズミカルなモチーフを主体として主題が構成されている主部は、尊敬してやまなかったベートーヴェンの特に交響曲第7番と多くの共通点を持つ一方で、大胆な転調や和声進行にシューベルトらしさが満ちあふれている。第3楽章はスケルツォ、後のブルックナー後期作品を思わせるような息せき切るような主部の旋律と、シューベルトらしい旋律に溢れた雄大な中間部トリオの対照が効果的である。長大な最終楽章。この楽章ならではのオスティナートと強弱のコントラスト、激しい転調に特徴があり非常に急速で息を付かせない。旋律にはベートーヴェンの交響曲第9番の「歓喜の主題」が改変されて引用されており、ベートーヴェンに対するオマージュと考えられる。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27454 語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451 アメリカの挑発にも、どこ吹く風。ソ連の若き演奏家が戦争の不安を吹っ飛ばしてしまう。 通販レコードのご案内《英プレス LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE 盤》GB EMI ALP1460 ダヴィッド・オイストラフ シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 ショーソン:詩曲、サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ、ベルリオーズ:ロメオとジュリエット(抜粋) ショーソンの『詩曲』の名演として知られる1枚。ソロ・ヴァイオリンがオイストラフという非常に贅沢なキャスティングです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1955年12月14日にボストン、シンフォニー・ホールでのセッション録音。 このほの暗い響きは、印象派以降の近代フランスの音楽には滅多に聞かれないもので、ショーソン独特のものである。というよりもこの曲独特と言ってよいだろう。ショーソンは若くして(44歳)不慮の事故(一部では自殺説もあるそうです)で亡くなったために、日本での認知度はあまり高くないようです。そんな中で、唯一知れ渡っているのがこの「詩曲」です。幼い頃から優れた家庭教師によって英才教育を施され、幸せな結婚と裕福な家庭生活を築き上げると言う、ヨーロッパにおける典型的な中産階級の一員でした。ショーソンは表面的には非常に恵まれた環境のもとでその人生を送ったかのように見えます。しかし、そんな表面的な豊かさとは裏腹に、彼の作品からは、その内面に巣くっているどうしようもないペシミズムが見え隠れします。この「詩曲」の全編を覆っているほの暗さには、世紀末ヨーロッパを蔽っていた、とらえ所のない漠然とした焦燥感や苛立ちのようなものが反映しています。 神秘的に静かに始まって、そしてあまりおおきな盛り上がりも見せずに最後も静かに曲を閉じるこの作品は、それほど一般受けする作品とも言えません。最初はツルゲーネフの『勝ち誇れる恋の歌』に触発されて書き始められたものの、やがてはその標題性を破棄して、ただ単に『詩曲』とされたのは、狭い文学世界のテーマを乗り越えて、その様な時代の風を反映したより普遍性の高い作品になった事への自負もあったのでしょう。技巧的とはほど遠いソロは華麗さの対極にある静謐さをたたえ、穏やかに歩を進める。  オイストラフの艶のある美音。ミュンシュ、ボストン交響楽団の伴奏も、豊かな色彩感と独特の抒情性を十全に表現し、ワーグナーの影響を受けたと言われるショーソンの情熱的な側面をも捉えた名演です。オイストラフがアメリカにデビューした頃の録音です。オイストラフはよく言われているように、若い時代の切れ味の鋭い演奏と、晩年のゆったりとした演奏とで、別人のような姿を見せます。そこには、何か音楽に対する「価値観」が変わったかのような変貌ぶりだったように思えます。 ここでのオイストラフは太めの豊かな響きでグイグイと作品を描いていきます。それに対してミュンシュの方もオーケストラを思いっきり煽り鳴らして世紀末の儚い夢 ― 先行きの不安など吹っ飛ばしてしまいそうです。  サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』と同日に収録され、そのカップリングで発売された。当時の雪解けによって、ソ連の演奏家が徐々に西側に登場しはじめたころの文化的状況を背景にした歴史的な録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27450 (さらに…)...
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俗世の欲得抜きの枯れた境地☆エヴァーグリーン バックハウス、ベーム指揮ウィーン・フィル ブラームス・ピアノ協奏曲第2番

俗世の欲得抜きの枯れた境地☆エヴァーグリーン バックハウス、ベーム指揮ウィーン・フィル ブラームス・ピアノ協奏曲第2番

鍵盤の獅子王と異名をとる日本でとりわけ人気の高いピアニスト、バックハウスによるブラームス。80歳を超えた大家が、ベーム/ウィーン・フィルによる極上のバックを得て、堅固に構築された様式感をもって堂々たるピアノをきかせている。発売以来一度たりともカタログから消えたことのない、まさにエヴァーグリン的な名盤と称せましょう。 通販レコードのご案内《蘭プレス盤》NL DECCA JB94 バックハウス/ベーム/ウィーン・フィル ブラームス ピアノ協奏曲第2番 バックハウスのピアノですが、言い尽くされている通り特徴が無いのが特徴といえるでしょうか。要は、テクニックをひけらかすわけでもなく、その澄んだ音色ともあいまって、ひどくシンプルなのです。  でも、繰り返し聞いていると、何か、そのピアノが、まるで、融通無碍(ゆうずうむげ)の境地で、自由にブラームスの音符と戯れているように、静かな所は静かに激しいところは激しく聴こえて来るところが、彼の魅力と言えるでしょうか。  このバックハウスを土台からしっかり支えているのが、壮年期で充実しかけたベーム。そのテンポも速く、劇的な演出はどこにもないが、曲が進むに連れて熱気を帯びてくる。  それがベームの解釈であろうが、ウィーン・フィルの奏者達のブラームスへの献身こそが活気を呼び起こしているのかもしれませんね。  アコースティックな響きを伴ってベームが迫ってくる。そういう印象が強い再生音です。  音圧が高く、音に密度と力がある。高域の空間と伸びは適度。低域は空間が広く、密度のある音。チェロをはじめとする弦楽器も温かい音色で、高低の分離も良い。ことブラームスに関しては、一歩も二歩も止揚していると感じ入ります。お互いに晩年に差し掛かり 枯れた境地 が伝わって参ります。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1967年4月14〜18日にウィーン、ムジークフェラインザールでのセッション録音。エンジニアはクレジット無し。優秀録音、名盤。■ SXL.6322 通販レコード詳細・コンディション、価格 プロダクトレコード番号JB94作曲家ヨハネス・ブラームス演奏者ウィルヘルム・バックハウスオーケストラウィーン・フィルハーモニー管弦楽団指揮者カール・ベーム録音種別STEREOオランダ・デッカ・プレス, STEREO 1枚組(110g),Stamper 10G/3D。 販売レコードのカバー、レーベル写真 コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国NL(オランダ)盤通販レコード詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-27177 販売価格 2,200円(税込)  レコードのステレオ録音は、英国 DECCA が先頭を走っていた。英 DECCA は、1941年頃に開発した高音質録音 ffrr の技術を用いて、1945年には高音質 SPレコードを、1949年には高音質 LPレコードを発表した。その高音質の素晴らしさはあっという間に、オーディオ・マニアや音楽愛好家を虜にしてしまった。ステレオ録音黎明期(れいめいき)1958年から、FFSS ( Full Frequency Stereo Sound )と呼ばれる先進技術を武器に、数多くの優秀なステレオ録音のレコードを発売し、アナログ盤時代の高音質録音の代名詞的存在として「ステレオはロンドン」というイメージを決定づけ君臨しつづけた。1958年より始まったステレオ・レコードのカッティングは、世界初のハーフ・スピードカッティング。 この技術は1968年ノイマン SX-68 を導入するまで続けられた。 最近のワイドレンジだけれどもどこか薄い音とは違う… その真相はニール・ヤングによる今のアナログ・レコードへのダメ出しが分かりやすい。  現在は CD 音源、ハイレゾ音源、デジタル・ストリーミング音源と音質も方式も様々だが、アナログ・レコードもアメリカのアンティークショップから発売されるものを中心にブームになっている。 自身もストリーミング会社を起こしたニール・ヤングがアナログ・レコードに対して物申した。 現在のアナログ・レコードは CD マスター音源から作られており CD を超える音質となっていないそうだ。そして、これはデジタルよりもアナログが優位だとは言ってはいない。  SACD で日常的に聴いているとワイドレンジにゆとりがあることが感じられる。デジタル録音はアナログ・マイクで拾った音をデジタル化される。CD 用のマスター音源は、これにイコールではない。市販されている CD は規格が定められていて容量に制限が有る。 低い音、高い音(正確には周波数帯だが)を CD に入れられる範囲にカットされている音を聞いている。 一方、その昔のアナログ・レコードはアナログで録音され、その音源からレコードを製作していたので全ての拾える限りの音を捉えていました。ただプレス時の条件で個体差があるし、再生を重ねた時の摩耗、そして40年、50年もたった当時のレコード盤に使用されたマテリアルの経年劣化など、レコード盤の物理的な限界はあるとしてもね。  デジタルは経年劣化や摩耗による低音の破壊は起こらない。ハイレゾ音源とは、デジタル録音した時にカットしていない音質を保ったままデジタル化した音源だ。(アナログは60分の音楽は60分分の録音テープが必要ですが、デジタルでは一様ではない。だから一概には定められないが、現在の市販 CD にハイレゾ音源のそのままを入れると10分ぐらいの再生しかできないので商売に成り立たない。)マーティ・フリードマンもタモリ倶楽部で空耳アワード2015の回の時に音楽はベースラインが心地よいのに、「パソコンで音楽聞くと悲しくなります。ベースが聞こえないじゃないですか」って嘆いていましたね。 CDはAmazonで 協奏曲ディスク史上に輝く、人類の持つ至宝 プロデュースは、DECCA でブリテンやケルテスの録音を担当したレイ・ミンシャルで、エンジニアのマイク・マイルズとのコンビで収録に当たりました。1956年以来1980年代にいたるまで、デッカのウィーンにおけるステレオ・セッションのホームグラウンドとなったゾフィエンザールは、19世紀前半に浴場として建てられ、その後舞踏会場として使われていた建物で、ヨハン・シュトラウスも頻繁に舞台に立ちました。このホールは、細部の音まで明晰に収録・再現しようとするデッカのレコーディング・ポリシーに最適で、伝説的なショルティの《ニーベルングの指環》をはじめとする、デッカ・サウンドの代名詞となった名録音が次々と生み出されました。  このブラームスもその1枚で、バックハウスが、巨匠カール・ベーム(1894~1981)指揮するウィーン・フィルと、1967年に英 DECCA に録音したブラームスのピアノ協奏曲第2番は、渋みを持った美しいソロ・ピアノ(ベーゼンドルファー)を中心に、その背景に、シルキーでしかも厚みのある弦楽パート、香ばしい輝きを放つ金管、ウィンナ・オーボエやクラリネットなど個性的な響きを披露する木管などをくっきりと立体的に再現し、録音後、ほぼ半世紀を経た現在も、その鮮明なサウンドの魅力は色あせていません。  この曲をフィジカルに熟知しているウィーン・フィル、その構成感に徹底的に通じたベーム、そしてその両者を身に付けたバックハウスのあいだには一部の隙もなく、80歳を超えた大家が、ベーム/ウィーン・フィルによる極上のバックを得て、堅固に構築された様式感をもって堂々たるピアノをきかせている。出来上がった演奏は豊かな風格を持ち、細部に至るまですべての要素がよく手の内に入っている。押し出しよく、伝統的な要素にも配慮が行き届き、間然とするところがない。まさに当協奏曲の大作の『金看板(盤)』と称してもおかしくないような存在感で、発売以来一度たりともカタログから消えたことのない、まさにエヴァーグリン的な名盤と称せましょう。 (さらに…)...
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♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

ピエール・フルニエが米 CBS に録音する見返りにジョージ・セルがベルリン・フィルを振ることで成立した唯一のセッション。その演奏スタイルとノーブルな容姿から〝貴公子〟と謳われたフランスのチェリスト、フルニエ2度目となるドヴォルザークの代表的な録音。フランスの名チェリストであったフルニエがセルの指揮するベルリン・フィルハーモニーをバックに、1960年代初頭に録音した名盤の誉れ高いドヴォルザークのチェロ協奏曲。この協奏曲に内在する郷愁や憧憬を雄大なスケールで、しかも詩情豊かに表現した名演です。 通販レコードのご案内《RESONANCE》DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ヴィンテージLPの人気盤となるとカザルス、ジャクリーヌ・デュ・プレ、ロストロポーヴィチを指折れるドヴォルザークのチェロ協奏曲。独奏のチェロとオーケストラとががっぷり四つに組んでぶつかり合う感じではなく、オーケストラとチェロとが室内楽みたいに掛け合いながら、のびのびと旋律を奏で、歌い上げていく雰囲気がフルニエ盤の魅力。フルニエのチェロのカンタービレな歌いぶりもいいし、ベルリン・フィルの管楽器群、殊にフルートやクラリネット、オーボエといった木管楽器の演奏が聴きどころ。歌わせるところではゆったりとメロディーを歌わせ、締めるべきところではぴしっと締めてアンサンブルを整えるマエストロ・セルの熟練の棒さばきの見事さ。これは、セルの下、フルニエとベルリン・フィルがドヴォルザークの歌をのびやかに歌い上げてゆく、そこに一番の趣と味わいがある演奏です。1962年6月ベルリン録音。録音は、ベルリン郊外のダーレム地区にあるイエス・キリスト教会で行なわれました。1950年代初頭から1972年までベルリン・フィルの録音がほぼ独占的に行なわれていたこの教会は、深みのある豊かな響きが特徴ですが、アナログ時代のドイツグラモフォンの名エンジニア、ギュンター・ヘルマンスは、その中でチェロ独奏を美しく明晰に際立たせつつ、その背後に大きく広がるオーケストラのソノリティを余すところなく録音に収めています。 販売レコードのカバー、レーベル写真BLUE LINE, STEREO 1枚組(110g), Release 1975。 通販レコード詳細・コンディション、価格土臭さ満載のこの協奏曲から、これほどまでに温かくノーブルで、しかも繊細な響きを引き出しているのは、まさにフルニエならではの至芸といえるでしょう。この協奏曲は、フルニエにとって愛奏曲の一つであり、そのフルニエのドイツグラモフォン時代の録音の中でも殊更評価が高く、ステレオLP時代を通じて、ロストロポーヴィチ/カラヤン盤(ドイツグラモフォン)と並び最高の名演とされていた1961年録音の歴史的名盤です(フランスADFディスク大賞、ドイツ・レコード批評家賞受賞)。これは1975年に再販プレスされたもの。プロダクト品番34-27348レコード番号2535 106作曲家アントニン・ドヴォルザーク演奏者ピエール・フルニエオーケストラベルリン・フィハーモニー管弦楽団指揮者ジョージ・セル録音種別STEREO コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国DE(ドイツ)盤通販レコード品番34-27348販売価格¥4,400(税込) 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27348 「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。 (さらに…)...
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音楽を物語る◉ミュンシュ指揮パリ管◉ラヴェル・ボレロ、スペイン狂詩曲、ダフニスとクロエ、亡き王女の為のパヴァーヌ

音楽を物語る◉ミュンシュ指揮パリ管◉ラヴェル・ボレロ、スペイン狂詩曲、ダフニスとクロエ、亡き王女の為のパヴァーヌ

Charles Munch, Orchestre De Paris – Ravel – Bolero, Rapsodie Espagnole, Pavane Pour Une Infante Défunte, Daphnis Et Chloé, Suite N° 2 – La Voix De Son Maître 2C 069-1023 超一流芸術家の貴重な遺産、熱狂的な名演、迫力満点の名録音をランキングする時の屈指の決定盤。ゆったりとしたテンポでラヴェルの美しい旋律が引き立てられた名演。この年代のパリ管は本当に美しい! 仏製見開きジャケット。 通販レコードのご案内FR VSM 2C069-10239 ミュンシュ ラヴェル:管弦楽曲集 ミュンシュは音楽が持っているのストーリー性を、物語の様な視点で語りかけてくる。それが度を越すケースが多いのだけど、熱を持って表現する。ベルリオーズの幻想交響曲とブラームスの第1交響曲でのミュンシュがドライヴするパリ・コンセバトワールの燃焼ぶりは永遠に色褪せることがない。ミュンシュのキャリアはヴァイオリニストからスタートしていますが、若かりし頃、ゲバントハウスのコンマスに就任、その時の指揮者がフルトヴェングラーだった。毎日その巨匠の目の前に座って多くのことを習得したことから、しらずと例の拍子をぼかす内容重視の指揮法はフルトヴェングラーの指揮姿から身につけたものと推察出来ます。 ミュンシュは当時ドイツ領だったストラスブルク出身であることから、れっきとしたドイツ人であるがゆえにブラームスなどのドイツモノまで得意としていたのは当然、彼の演奏で聞いても見たかったがバッハも熱愛していた。そのアイデンティティあってこそのベルリオーズなどのフランスモノでの情熱的な指揮ぶり、爆発的な熱気あふれる音楽表現で感動的。 有名な幻想交響曲と並ぶミュンシュ最晩年の録音の1つ。パリ管とのラヴェル名曲選。特にボレロは名演の誉れ高く、遅いテンポではじめ徐々にテンポを速めて興奮に持って行きますが、ソロのうまさも抜群です。音質は極めて鮮明、且つ華麗な音色。鮮度感も抜群で少しも古さを感じません。ボレロダフニスとクロエ組曲No.2亡き王女のためのパヴァーヌスペイン狂詩曲初発は1969年発売。ステレオ録音。 プロダクト 品番34-26429商品名FR VSM 2C069-10239 ミュンシュ ラヴェル:管弦楽曲集レコード番号C069-10239作 曲家モーリス・ラヴェルオーケストラパリ管弦楽団指揮者シャルル・ミュンシュ録音種別STEREO コンディション ジャケット状態M-レコード状態M-製盤国FR(フランス)盤カルテ(協奏曲)NEW NIPPER, STEREO (120g), Stamper 21F/21J, 仏製見開きジャケット。 オーダー・リンクと販売価格詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。オーダーは品番 / 34-26429販売価格3,850円(税込) (さらに…)...
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♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

ピエール・フルニエが米 CBS に録音する見返りにジョージ・セルがベルリン・フィルを振ることで成立した唯一のセッション。その演奏スタイルとノーブルな容姿から〝貴公子〟と謳われたフランスのチェリスト、フルニエ2度目となるドヴォルザークの代表的な録音。フランスの名チェリストであったフルニエがセルの指揮するベルリン・フィルハーモニーをバックに、1960年代初頭に録音した名盤の誉れ高いドヴォルザークのチェロ協奏曲。この協奏曲に内在する郷愁や憧憬を雄大なスケールで、しかも詩情豊かに表現した名演です。 通販レコードのご案内《RESONANCE》DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ヴィンテージLPの人気盤となるとカザルス、ジャクリーヌ・デュ・プレ、ロストロポーヴィチを指折れるドヴォルザークのチェロ協奏曲。独奏のチェロとオーケストラとががっぷり四つに組んでぶつかり合う感じではなく、オーケストラとチェロとが室内楽みたいに掛け合いながら、のびのびと旋律を奏で、歌い上げていく雰囲気がフルニエ盤の魅力。フルニエのチェロのカンタービレな歌いぶりもいいし、ベルリン・フィルの管楽器群、殊にフルートやクラリネット、オーボエといった木管楽器の演奏が聴きどころ。歌わせるところではゆったりとメロディーを歌わせ、締めるべきところではぴしっと締めてアンサンブルを整えるマエストロ・セルの熟練の棒さばきの見事さ。これは、セルの下、フルニエとベルリン・フィルがドヴォルザークの歌をのびやかに歌い上げてゆく、そこに一番の趣と味わいがある演奏です。1962年6月ベルリン録音。録音は、ベルリン郊外のダーレム地区にあるイエス・キリスト教会で行なわれました。1950年代初頭から1972年までベルリン・フィルの録音がほぼ独占的に行なわれていたこの教会は、深みのある豊かな響きが特徴ですが、アナログ時代のドイツグラモフォンの名エンジニア、ギュンター・ヘルマンスは、その中でチェロ独奏を美しく明晰に際立たせつつ、その背後に大きく広がるオーケストラのソノリティを余すところなく録音に収めています。 販売レコードのカバー、レーベル写真BLUE LINE, STEREO 1枚組(110g), Release 1975。 通販レコード詳細・コンディション、価格土臭さ満載のこの協奏曲から、これほどまでに温かくノーブルで、しかも繊細な響きを引き出しているのは、まさにフルニエならではの至芸といえるでしょう。この協奏曲は、フルニエにとって愛奏曲の一つであり、そのフルニエのドイツグラモフォン時代の録音の中でも殊更評価が高く、ステレオLP時代を通じて、ロストロポーヴィチ/カラヤン盤(ドイツグラモフォン)と並び最高の名演とされていた1961年録音の歴史的名盤です(フランスADFディスク大賞、ドイツ・レコード批評家賞受賞)。これは1975年に再販プレスされたもの。プロダクト品番34-27348レコード番号2535 106作曲家アントニン・ドヴォルザーク演奏者ピエール・フルニエオーケストラベルリン・フィハーモニー管弦楽団指揮者ジョージ・セル録音種別STEREO コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国DE(ドイツ)盤通販レコード品番34-27348販売価格¥4,400(税込) 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27348 「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。 (さらに…)...
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首尾一貫した緊張感◉オイストラフ、ロストロポーヴィチ、セル&クリーヴランド管◯ブラームス・ヴァイオリン協奏曲&二重協奏曲

首尾一貫した緊張感◉オイストラフ、ロストロポーヴィチ、セル&クリーヴランド管◯ブラームス・ヴァイオリン協奏曲&二重協奏曲

通販レコードのご案内 一ヶ所として弛緩した所の無い知・情・意の三拍子が揃った大名演。《英初期カラー・スタンプ・ドッグ盤オリジナル》GB EMI ASD2525-2526 オイストラフ、ロストロポーヴィッチ&セル ブラームス・ヴァイオリン協奏曲&二重協奏曲 無味乾燥したセルの純音楽的な名演です。そしてこの緊張感、音楽の推進力は素晴らしく、オーケストラ全体の録音もガッチリとしています。今後も二度と同じような演奏は出てこない永遠の普遍価値有盤。  わたしが好きなブラームスのリリシズムは後退していますが、彼の音楽が構造物として強固に構成されていることを証言してみせたジョージ・セル、ダヴィッド・オイストラフの両者にとって最晩年の代表盤にも数えられる演奏。ロストロポーヴィチの渾身のチェロ演奏は、我々聴き手の肺腑を打つのに十分な圧巻の迫力を誇っていると言えるところであり、ブラームスの最晩年の傑作に込められた枯淡の境地とも言うべき奥行きのある情感を徹底して抉り出すのに成功したと言っても過言ではあるまい。ブラームスのダブル協奏曲の様々な演奏に冠絶する至高の超名演と高く評価したい。ブラームスにシックスパックがあるような姿です。  オイストラフのヴァイオリン演奏も、ロストロポーヴィチのチェロ演奏にいささかも引けを取っていない凄みのあるものと言えるところであり、この両者による重厚にして力感溢れる演奏は、切れば血が噴き出てくるような圧倒的な生命力に満ち溢れていると言える。 この両雄による圧倒的な演奏を立派に下支えしているのが、セル&クリーヴランド管弦楽団による至高の名演奏。セル&クリーヴランド管弦楽団による全盛期の演奏は、鉄壁なアンサンブルを誇っている。 (さらに…)...
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20世紀で最も美しいピアノ*ロベール・カサドシュ フランスらしい気品を持ち合わせながらも己に酔うことなくスタイリッシュ

20世紀で最も美しいピアノ*ロベール・カサドシュ フランスらしい気品を持ち合わせながらも己に酔うことなくスタイリッシュ

Robert Casadesus 1899.4.7-1972.9.19フランスのピアニスト、ロベール・カサドシュが没した日(1972年9月19日)。フランスらしい気品を持ち合わせながらもその演奏は、己に酔うことなくスタイリッシュなのが特徴である。ドビュッシーやラヴェルはもちろん、モーツァルトも得意とし、他にも厳格なドイツものにも造詣が深かった。音楽一家に生まれ、甥のジャン=クロードは指揮者であり、その孫であるトーマス・エンコは現在ジャズピアニストとして活躍している。 通販レコードのご案内DE CBS 77346 カサドシュ ラヴェル・ピアノ曲全集 カサドシュは既に定評の有るモーツァルトとラヴェルを最も重要なジャンルの作品に据えていたのではと思いたくなるレコード。清楚で淡々と演奏していて、常にスタイリッシュです。いわゆる、ソリストとしては絶対に必要な「俺が俺が」と言って前面に出ていく強さがほとんど感じられない、最初から最後までカサドシュの美学の中で事は進んでいくように思えます。 カサドシュは些細な事に拘らない美学が見え隠れする名演を、“20世紀で最も美しいピアノの音色”で常に聴かせます。 Maurice Ravel - Robert Casadesus ‎– Piano Music of Ravel第1集 ABL.3012亡き王女のためのパヴァーヌシャブリエ風にボロディン風に鏡第2集 ABL.3046組曲「マ・メール・ロワ」ハバネラ水の戯れ夜のガスパール第3集 ABL.3062組曲「クープランの墓」高雅で感傷的なワルツ前奏曲ハイドンの名によるメヌエット「ドビュッシーの音楽はショパンから派生し、ラヴェルの音楽はリストから派生する」とは、カサドシュのインタヴューに応えた言葉が由来です。 カサドシュの録音は登場時から、その客観性をいわれ演奏の古典となったものでしたが、特質はフランス的なもの。全体に快速なテンポで軽いタッチで弾き流しており、最近の演奏家が陥りがちな印象派風なべとべとした演奏とは一線を画します。組曲「クープランの墓」でのクラヴサンの音楽の伝統が連綿と綴る音のアラベスクは、緻密に向かう性向があるカサドシュに合っている。緻密、端正というだけでは割り切れない作品の多層があるのです。典雅な香りや、知的なのにどこか遊び、ペーソスをもっていても嫌味にならない。古典的たたずまいが典雅と両立しているものは非常に稀なことです。  作曲者と親交のあったカサドシュだけに、そこに込められた豊かなニュアンスには強い説得力があり、美しい音色がとても魅力的です。カサドシュのレパートリーは決して広くなく、むしろ適した曲目はきわめて限られたものでした。そのレパートリーにはドイツ音楽も多く、まさに形から入るラヴェルに適性を示します。LP 期、多くのものが再録を行ってきましたが、ラヴェルの独奏曲は時間的にも体力的にも余力があったにも関わらず、このモノラルの録音のみです。つまりはそれだけ、当録音が高い精度を達成していたということでしょう。音質はモノラルとしては最上の部類で鑑賞には支障ありません。ステレオ録音盤はありません。 【ロベール・カサドシュのプロフィール】1899年パリに生れたカサドシュ(Robert Casadesus, 1899年4月7日〜1972年9月19日)は1922年からラヴェルと共同でピアノロールの録音を行い、欧州各地でラヴェルと共演した経歴を持つ。大戦中アメリカへ亡命した事もあって、米 Columbia に多くの録音を残した、これも米録音。彼の抑制の効いた古典的様式は彼の後、続く者が現れなかった。M.アース、C.エルフェ等を輩出。仏ピアノ界の重鎮的存在。一聴は大人しいが、その美しさは絵画的。指の回るピアニストは多くなったものの、カザドシュのように知的で香りたつような洗練された感性をもつピアニストはまったく少なくなってしまった。 オーダーはリンク先の詳細掲載ページで品番 / 34-22215販売価格6,600円(税込) (さらに…)...
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オペラ入門の第一歩に ヴィントガッセン、ニルソン、ショルティ指揮ウィーン・フィル ワーグナー・神々の黄昏・ハイライト

オペラ入門の第一歩に ヴィントガッセン、ニルソン、ショルティ指揮ウィーン・フィル ワーグナー・神々の黄昏・ハイライト

録音、臨場感、演奏全てが、満足できる域に達している。 アルベリッヒの子ハーゲンは父の遺志のために、指輪を奪うことを考えている。彼には異父兄弟のグンターとグートルーネがいる。ジークフリートに過去の女性を忘れさせる薬を飲ませてグートルーネに求婚させ、その条件にブリュンヒルデを騙してグンターと結婚させる。夫の裏切りを怒ったブリュンヒルデはハーゲンにジークフリートの弱点を教える。狩りで記憶を戻したジークフリートはハーゲンに殺されてしまう。ブリュンヒルデは夫を焼く火の中に飛び込むと、ワルハラ城も炎上してしまうという何とも云えない壮絶なストーリーだが、神話の世界のことだと片付けられないような現実感。現代の世界情勢は『指環』の呪いにかかっていたのか。 ― とまれ、このヒロイン・ブリンヒルデを演じられる(歌える)歌手は超限定されてくる。ソプラノに恵まれていた時代とはいえ、英デッカの人選は正しかったと思う。  クナッパーツブッシュによる、1951年バイロイトでの「指環」全曲ライヴ録音のリリースを断念したカルショーは、スタジオ録音を計画。まず、「ワルキューレ」からその録音は始まったが(1957年10月)、クナッパーツブッシュはカルショー・チームに非協力的で、結局カルショーは、断念。その時の、クナッパーツブッシュによる第1幕の録音だけはリリースされた。  どこからか働きかけがあったのかどうか、ショルティに白羽の矢を立て本セットの三幕テスト録音した結果、出来上がりは上々。最終的にショルティを指揮者に据え、レコード録音の偉業と讃えられた英デッカ社の「指環」全曲録音は完成。当然社運をかけたプロジェクト。ワルキューレ三幕テスト録音同様、録音、臨場感、演奏全てが、満足できる域に達していることは言うまでもない。 通販レコードのご案内 《英 溝あり、ワイドバンド ED2 盤》GB DECCA SXL6220 ゲオルク・ショルティ ワーグナー・神々の黄昏 Ht  三夜の《神々の黄昏》でブリンヒルデを歌うのはスカンジナビア軍団と既に予行演習を済ませたフラグスタッドではなく同じく北欧出身ニルソン。こちらもフラグスタッドに負けず劣らずのヴァイキング譲りの大きな体格から発せられる奥行きを伴った深遠な声は、ピッタリ。ステレオ録音。1965年10月~11月ウィーン、ゾフィエン・ザール録音■プロデュース:ジョン・カルショー、エンジニア:エリック・スミス&ジェイムズ・ブラウン。名演、名盤、優秀録音。 GB DECCA SXL6220 – SOLTI Wiener Philharmoniker - WAGNER - Götterdämmerung HIGHLIGHTSレコード番号SXL6220作曲家リヒャルト・ワーグナー演奏者ビルギット・ニルソン ヴォルフガング・ヴィントガッセン ゴットロープ・フリック ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウオーケストラウィーン・フィルハーモニー管弦楽団指揮者ゲオルク・ショルティ録音種別STEREO販売レコードのカバー、レーベル写真通販レコード詳細・コンディション、価格 "MADE IN ENGLAND BY THE DECCA"WIDE BAND WITH GROOVED ED2, STEREO 1枚組(160g), Stamper 2W/2W, Release 1965。ジャケット状態EXレコード状態EX製盤国GB(イギリス)盤 詳細の確認、特別価格での購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-16938 特別価格 4,400円(税込) 通常価格 5,500円(税込) 「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。 (さらに…)...
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モーツァルト生誕200周年に企画制作された記念碑的LP◉パリのモーツァルト ウーブラドゥ ブリュン ラスキーヌ

モーツァルト生誕200周年に企画制作された記念碑的LP◉パリのモーツァルト ウーブラドゥ ブリュン ラスキーヌ

モーツァルティアンにとっては至福な、モノラル録音によるレコード史上に残る名盤。通販レコードのご案内《Angelセミサークル金文字盤》JP 東芝 PA1009 ラスキーヌ、ブリュン&ウープラドゥ パリのモーツァルト(No.1)"Mozart a Paris"グリーンドアの『パリのモーツァルト』に魅力は凝縮されていたことを、モーツァルティアンは忘れることができるものではなく、1956年にフランス・パテ社より発売された『パリのモーツァルト』はモーツァルト生誕200年を記念した企画で、初版の豪華BOXセットはすぐに廃盤となったため、現在では世界中のコレクターが探し求める幻のレコードとなっています。  モーツァルトが3度に渡るパリ滞在時に作曲した作品をフランスの奏者のみで収録したユニークな企画で、当時のフランスの超一流演奏家を起用し録音したオリジナルLPは演奏及び録音の素晴らしさに加えその充実した解説書と装丁の豪華さもあいまって世界的に高い評価と大きな話題を呼んだ。  本盤は、その第1巻「フルートとハープのための協奏曲」。モーツァルトのパリ時代を象徴する楽曲ですね。 モノラル録音によるレコード史上に残る名盤として知られています。モノラルながら録音は今もって美しく、レコード史上に残る名盤の中でもバレンツィンのピアノ奏鳴曲と並び、この伝説的名演のフランソワ=ジュリアン・ブリュンとリリー・ラスキーヌによる「フルートとハープのための協奏曲」を収録する第1巻は最右翼盤。日本プレス盤ながら驚くほど瑞々しい音で再生されます。・・・モーツァルティアンにとっては至福なことです。 指揮のフェルナン・ウーブラドゥは、パリ音楽院管弦楽団、パリ・オペラ座管弦楽団の首席バソン奏者を歴任した名バソン奏者。1939年にはフェルナン・ウーブラドゥ室内管弦楽団を旗揚げしました。また教育にも熱心に取り組み、ジャック・ランスロやピエール・ピエルロらを育てたことでも知られます。当然、このセットでも、ピエルロやランスロだけでなく、フルート奏者フランソワ=ジュリアン・ブランやハーピストのリリー・ラスキーヌなど錚々たるフランスの名手を揃え、パリの洒脱なアンサンブルを聴かせてくれます。 通販レコード詳細・コンディション、価格 プロダクトWolfgang Amadeus Mozart ‎– Mozart A Paris, The Complete Parisian Mozart Compositions (1763 and 1778)レコード番号PA1009作曲家ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト演奏者フランソワ=ジュリアン・ブリュン リリー・ラスキーヌオーケストラフェルナン・ウーブラドゥ室内楽団指揮者フェルナン・ウーブラドゥ録音種別MONOANGEL SEMI-CIRCLE WITH GOLD LETTERING, MONO (145g), Stamper 21/21。 販売レコードのカバー、レーベル写真 コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国JP(日本)盤通販レコード詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-27411 販売価格 16,500円(税込) (さらに…)...
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俗世の欲得抜きの枯れた境地☆エヴァーグリーン バックハウス、ベーム指揮ウィーン・フィル ブラームス・ピアノ協奏曲第2番

俗世の欲得抜きの枯れた境地☆エヴァーグリーン バックハウス、ベーム指揮ウィーン・フィル ブラームス・ピアノ協奏曲第2番

鍵盤の獅子王と異名をとる日本でとりわけ人気の高いピアニスト、バックハウスによるブラームス。80歳を超えた大家が、ベーム/ウィーン・フィルによる極上のバックを得て、堅固に構築された様式感をもって堂々たるピアノをきかせている。発売以来一度たりともカタログから消えたことのない、まさにエヴァーグリン的な名盤と称せましょう。 通販レコードのご案内《蘭プレス盤》NL DECCA JB94 バックハウス/ベーム/ウィーン・フィル ブラームス ピアノ協奏曲第2番 バックハウスのピアノですが、言い尽くされている通り特徴が無いのが特徴といえるでしょうか。要は、テクニックをひけらかすわけでもなく、その澄んだ音色ともあいまって、ひどくシンプルなのです。  でも、繰り返し聞いていると、何か、そのピアノが、まるで、融通無碍(ゆうずうむげ)の境地で、自由にブラームスの音符と戯れているように、静かな所は静かに激しいところは激しく聴こえて来るところが、彼の魅力と言えるでしょうか。  このバックハウスを土台からしっかり支えているのが、壮年期で充実しかけたベーム。そのテンポも速く、劇的な演出はどこにもないが、曲が進むに連れて熱気を帯びてくる。  それがベームの解釈であろうが、ウィーン・フィルの奏者達のブラームスへの献身こそが活気を呼び起こしているのかもしれませんね。  アコースティックな響きを伴ってベームが迫ってくる。そういう印象が強い再生音です。  音圧が高く、音に密度と力がある。高域の空間と伸びは適度。低域は空間が広く、密度のある音。チェロをはじめとする弦楽器も温かい音色で、高低の分離も良い。ことブラームスに関しては、一歩も二歩も止揚していると感じ入ります。お互いに晩年に差し掛かり 枯れた境地 が伝わって参ります。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1967年4月14〜18日にウィーン、ムジークフェラインザールでのセッション録音。エンジニアはクレジット無し。優秀録音、名盤。■ SXL.6322 通販レコード詳細・コンディション、価格 プロダクトレコード番号JB94作曲家ヨハネス・ブラームス演奏者ウィルヘルム・バックハウスオーケストラウィーン・フィルハーモニー管弦楽団指揮者カール・ベーム録音種別STEREOオランダ・デッカ・プレス, STEREO 1枚組(110g),Stamper 10G/3D。 販売レコードのカバー、レーベル写真 コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国NL(オランダ)盤通販レコード詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-27177 販売価格 2,200円(税込)  レコードのステレオ録音は、英国 DECCA が先頭を走っていた。英 DECCA は、1941年頃に開発した高音質録音 ffrr の技術を用いて、1945年には高音質 SPレコードを、1949年には高音質 LPレコードを発表した。その高音質の素晴らしさはあっという間に、オーディオ・マニアや音楽愛好家を虜にしてしまった。ステレオ録音黎明期(れいめいき)1958年から、FFSS ( Full Frequency Stereo Sound )と呼ばれる先進技術を武器に、数多くの優秀なステレオ録音のレコードを発売し、アナログ盤時代の高音質録音の代名詞的存在として「ステレオはロンドン」というイメージを決定づけ君臨しつづけた。1958年より始まったステレオ・レコードのカッティングは、世界初のハーフ・スピードカッティング。 この技術は1968年ノイマン SX-68 を導入するまで続けられた。 最近のワイドレンジだけれどもどこか薄い音とは違う… その真相はニール・ヤングによる今のアナログ・レコードへのダメ出しが分かりやすい。  現在は CD 音源、ハイレゾ音源、デジタル・ストリーミング音源と音質も方式も様々だが、アナログ・レコードもアメリカのアンティークショップから発売されるものを中心にブームになっている。 自身もストリーミング会社を起こしたニール・ヤングがアナログ・レコードに対して物申した。 現在のアナログ・レコードは CD マスター音源から作られており CD を超える音質となっていないそうだ。そして、これはデジタルよりもアナログが優位だとは言ってはいない。  SACD で日常的に聴いているとワイドレンジにゆとりがあることが感じられる。デジタル録音はアナログ・マイクで拾った音をデジタル化される。CD 用のマスター音源は、これにイコールではない。市販されている CD は規格が定められていて容量に制限が有る。 低い音、高い音(正確には周波数帯だが)を CD に入れられる範囲にカットされている音を聞いている。 一方、その昔のアナログ・レコードはアナログで録音され、その音源からレコードを製作していたので全ての拾える限りの音を捉えていました。ただプレス時の条件で個体差があるし、再生を重ねた時の摩耗、そして40年、50年もたった当時のレコード盤に使用されたマテリアルの経年劣化など、レコード盤の物理的な限界はあるとしてもね。  デジタルは経年劣化や摩耗による低音の破壊は起こらない。ハイレゾ音源とは、デジタル録音した時にカットしていない音質を保ったままデジタル化した音源だ。(アナログは60分の音楽は60分分の録音テープが必要ですが、デジタルでは一様ではない。だから一概には定められないが、現在の市販 CD にハイレゾ音源のそのままを入れると10分ぐらいの再生しかできないので商売に成り立たない。)マーティ・フリードマンもタモリ倶楽部で空耳アワード2015の回の時に音楽はベースラインが心地よいのに、「パソコンで音楽聞くと悲しくなります。ベースが聞こえないじゃないですか」って嘆いていましたね。 CDはAmazonで 協奏曲ディスク史上に輝く、人類の持つ至宝 プロデュースは、DECCA でブリテンやケルテスの録音を担当したレイ・ミンシャルで、エンジニアのマイク・マイルズとのコンビで収録に当たりました。1956年以来1980年代にいたるまで、デッカのウィーンにおけるステレオ・セッションのホームグラウンドとなったゾフィエンザールは、19世紀前半に浴場として建てられ、その後舞踏会場として使われていた建物で、ヨハン・シュトラウスも頻繁に舞台に立ちました。このホールは、細部の音まで明晰に収録・再現しようとするデッカのレコーディング・ポリシーに最適で、伝説的なショルティの《ニーベルングの指環》をはじめとする、デッカ・サウンドの代名詞となった名録音が次々と生み出されました。  このブラームスもその1枚で、バックハウスが、巨匠カール・ベーム(1894~1981)指揮するウィーン・フィルと、1967年に英 DECCA に録音したブラームスのピアノ協奏曲第2番は、渋みを持った美しいソロ・ピアノ(ベーゼンドルファー)を中心に、その背景に、シルキーでしかも厚みのある弦楽パート、香ばしい輝きを放つ金管、ウィンナ・オーボエやクラリネットなど個性的な響きを披露する木管などをくっきりと立体的に再現し、録音後、ほぼ半世紀を経た現在も、その鮮明なサウンドの魅力は色あせていません。  この曲をフィジカルに熟知しているウィーン・フィル、その構成感に徹底的に通じたベーム、そしてその両者を身に付けたバックハウスのあいだには一部の隙もなく、80歳を超えた大家が、ベーム/ウィーン・フィルによる極上のバックを得て、堅固に構築された様式感をもって堂々たるピアノをきかせている。出来上がった演奏は豊かな風格を持ち、細部に至るまですべての要素がよく手の内に入っている。押し出しよく、伝統的な要素にも配慮が行き届き、間然とするところがない。まさに当協奏曲の大作の『金看板(盤)』と称してもおかしくないような存在感で、発売以来一度たりともカタログから消えたことのない、まさにエヴァーグリン的な名盤と称せましょう。 (さらに…)...
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