優美なスタイル☆得がたい感動 カサドシュ、セル指揮コロンビア響 モーツァルト・ピアノ協奏曲22、23番

優美なスタイル☆得がたい感動 カサドシュ、セル指揮コロンビア響 モーツァルト・ピアノ協奏曲22、23番

音のきれいなピアニストでモーツァルトをきくと カサドシュといえば、極めつきの美徳として知られていた、あの円くて、しっとりとした輝きがあって、粘っこさというものがなくて、しかもかさかさの無機的な感じを少しも与えない、軽くて、決して、軽っぽくないいわゆる真珠の玉をつらねたようなレガートの美しさというものが、あるにはあっても、少し重くなり、音の表面にも、真珠の比喩を続ければ、少し「病気になったような」淡い曇りがうっすらとかかったような気味があって、おやっと思ったものだった。  カサドシュといえば、私など ― いや私に限るまい、彼の少なくとも壮年期のあのピアノをきいたことのある人たちだったら、ラヴェルやドビュッシーといったフランス近代音楽のピアノの名作はいうまでもないが、恐らく、それにもまして、彼のモーツァルトを高く評価していた。  ロベール・カサドシュは仏ピアノ界の重鎮的存在。1899年パリに生れたカサドシュ( Robert Casadesus, 1899年4月7日 - 1972年9月19日 )は1922年からラヴェルと共同でピアノロールの録音を行い、欧州各地でラヴェルと共演した経歴を持つ。大戦中アメリカへ亡命した事もあって、米 Columbia に多くの録音を残した、これも米録音。モーツァルトのピアノ協奏曲第15番変ロ長調、同じく第17番ト長調、それに第26番ニ長調「戴冠式」と最後の協奏曲第27番変ロ長調の4曲をジョージ・セルの指揮で、クリーヴランド管弦楽団とコロンビア交響楽団に発売されたレコードの名義上録音している。が、どちらも実態はクリーヴランド管弦楽団だ。  冒頭に引用したのは、音楽評論家・吉田秀和氏の著作『レコードのモーツァルト』(中公文庫)から「音のきれいなピアニストでモーツァルトをきくと」と題した章から、カサドシュのことが語られている部分の妙出。吉田氏も奨めているが、もしまだカサドシュのモーツァルトを聞いていないとしたら《戴冠式》から聞いてみるのも悪くないだろう。カサドシュのレパートリーは決して広くなく、むしろ適した曲目はきわめて限られたものでした。彼はラヴェルと大変親しく、彼の曲目を重要なレパートリーとしたが、そのレパートリーにはドイツ音楽も多く、ベートーヴェンやモーツァルトも得意とした。それは、あまりにも整いすぎた音楽に感じられるほど楽曲の演奏の仕方や、聞く時の手本に向いていると、その客観性をいわれ演奏の古典となったものでしたが、特質はフランス的なもの。「ドビュッシーの音楽はショパンから派生し、ラヴェルの音楽はリストから派生する」とは、カサドシュのインタヴューに応えた言葉が由来です。一聴は大人しいが、その美しさは絵画的。清楚で淡々と演奏していて、常にスタイリッシュです。いわゆる、ソリストとしては絶対に必要な「俺が俺が」と言って前面に出ていく強さがほとんど感じられない。  カサドシュの演奏様式は古典的な抑制が効いていて、物足りないような印象を持つこともあるが、そこに込められた豊かなニュアンスには強い説得力があり、美しい音色がとても魅力的です。全体に快速なテンポで軽いタッチで弾き流しており、最近の演奏家が陥りがちな印象派風なべとべとした演奏とは一線を画します。典雅な香りや、知的なのにどこか遊び、ペーソスをもっていても嫌味にならない。古典的たたずまいが典雅と両立しているものは非常に稀なことです。  素直に作品の良さを引き出して、作品を客観視しながら、彫りの深さや滲み出て来る様な人間味を身近に感じる。カサドシュの ― 些細な事に拘らない ― 美学が見え隠れする名演です。吉田氏が表現した「軽くて、決して、軽っぽくないいわゆる真珠の玉をつらねたようなレガートの美しさ」そのものであった。指の回るピアニストは多くなったものの、カザドシュのように知的で香りたつような洗練された感性をもつピアニストはまったく少なくなってしまった。 通販レコードのご案内《仏ターコイズ盤》FR CBS S72230 カサドシュ モーツァルト・ピアノ協奏曲 フランスの名ピアニスト、カサドシュによる定評あるモーツァルト・ピアノ協奏曲です。  カサドシュはモーツァルトも大の得意としており、モノラル時代から多くのレコーディングを行ってきました。このセットは盟友ジョージ・セルとのステレオ期に録音された後期の有名なピアノ協奏曲です。カサドシュの演奏はきわめて洗練されたもので、優美なスタイルで得がたい感動を与えてくれます。ステレオ録音。1959年11月13日(第22番)、11月14日&15日(第23番)クリーヴランド、セヴェランス・ホールでの録音。■名演、名盤、優秀録音。 通販レコード詳細・コンディション、価格 Mozart, Robert Casadesus, Columbia Symphony Orchestra, George Szell ‎– Concertos Pour Piano Et Orchestre N°22 K.482 & N°23 K.488プロダクトレコード番号S72230作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト演奏者ロベール・カサドシュオーケストラコロンビア交響楽団指揮者ジョージ・セル録音種別STEREO 販売レコードのカバー、レーベル写真 TURQUOISE WITH BLACK LETTERING, STEREO 1枚組(130g)。コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国FR(フランス)盤 通販レコード詳細の確認、特別価格での購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-12332 特別価格 2,420円(税込) 通常価格 3,080円(税込) 「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。 (さらに…)...
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。 通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。  第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。  ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037 特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。 通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249 (さらに…)...
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壮年期のミケラジェリを知る貴重な盤*ミケランジェリ、グラチス指揮フィルハーモニア管 ラヴェル&ラフマニノフ・ピアノ協奏曲

壮年期のミケラジェリを知る貴重な盤*ミケランジェリ、グラチス指揮フィルハーモニア管 ラヴェル&ラフマニノフ・ピアノ協奏曲

通販レコードのご案内片や『色彩感豊か』、片や『墨絵のようにモノクローム』と正反対の音色論議が交わされるミケランジェリ。あなたはどちら。GB ANGEL ANG35567 (演奏者)アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(ピアノ) エットーレ・グラチス指揮 フィルハーモニア管弦楽団 (曲目)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲4番、ラヴェル:ピアノ協奏曲 Rachmaninov CONCERTO NO.4/Ravel CONCERTO in G MAJOR ミケランジェリの数少ない協奏曲録音。無類の切れ、比較を絶する美しさ、そして凄み。収録されている聴きなれたラフマニノフやラヴェルの名曲の数々が、まるで別の曲のように聴こえるから不思議。 タッチひとつでこれだけ多彩な音色が紡ぎ出されるのかと、驚かされる。透明感の高いロマンティシズムが全編を覆っていると言っても過言でない。ミケランジェリの録音の中でも屈指の1枚です。彼の異色な才能がここでは遺憾なく発揮され、精巧無比なテクニック、冴えのあるタッチにより完全主義といわれた演奏の全貌が収められています。 冷徹な完全主義者との印象が強かったのですが、テクニックを出し惜しみせずに、弾き切っている点や、感情表現における部分で、決して自分を押し殺しているのではなく、もっと暖かな人間らしい一面が分かりました。超変人と揶揄されることのあるミケランジェリだが、やはり天才と変人は 紙一重 だと再認識致しました。1957年11月、キングスウェイ・ホールでの録音。優秀録音、名演、名盤。詳細掲載ページ特にラヴェルは素晴らしく、極限まで純化された表現は絶品。天才ミケランジェリの高名なラフマニノフ4番とラヴェルの協奏曲。鬼才のピアニズムが冴えに冴える圧巻の協奏曲集。奇人として知られ、その名声に比して録音やコンサートが極端に少なかったピアノ奏者アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリの貴重な正規録音盤。極めてクオリティの高い演奏を収録した1957年録音盤。60年以上前の録音とは信じられないクリアで生々しいピアノとオーケストラの響き。今もって新鮮な演奏と音質です。オリジナルのホワイト&ゴールド盤は入手困難かつ大変高価で、フランス盤とはいえ、録音秀逸オーディオファイル盤なのは言うまでもない。録音された時代と同じ空気を感じられるのが初期盤収集の楽しみを十二分に与えてくれる名盤です。ミケランジェリの数少ない協奏曲録音ですが、ラフマニノフといえば2番の親しみやすくロマンティックな旋律を思い出しますが、この4番は2番ほど馴染まれてはいない。この曲はラフマニノフ同様にロシアからアメリカへ亡命した作曲家、兼ピアニストのニコライ・メトネルに献呈された。ラフマニノフのピアノ協奏曲はアメリカ的、ハリウッド映画音楽の草分け的と言われていますが、有名曲はロシア時代に作曲されています。ロシア革命の混乱でアメリカに亡命した後はコンサートピアニストとしての活動を優先させていたラフマニノフ(この時期には同様の境遇にあったベンノ・モイセイヴィチやウラディミール・ホロヴィッツと親交を結んだ。フリッツ・クライスラーとの共演による演奏、録音もたびたび行った。)に、メトネルが「どうして作曲しないのか?」と問うと、ラフマニノフは「どうやって作曲するというんだ、メロティーがないのに…それに長い間ライ麦のささやきも白樺のざわめきも聞いていないんだ」と答えたといいます。ロシアの風土を感じないとラフマニノフには霊感がふってこないと言うことなのでしょうか。亡命前に着手しながら放置されていた作品をもう一度取り出してこの第4協奏曲を完成させます。初演はラフマニノフ自身のピアノとレオポルト・ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団によって1927年3月18日に行われました。交響曲第2番、ピアノ協奏曲第3番を作曲してから18年が経っていた。ブーイングはなかったものの聴衆の反応は戸惑いがあるようでした。理由は、とにかくとりとめのないほどの長さにあることは明らかでした。ラフマニノフはメトネルに対する手紙のな中で「この作品は恐らく『指環』のように何晩かに分けて演奏しなければならないでしょう」とぼやいています。初演の直後に大胆なカットを行っているのですが、それでも満足しなかったラフマニノフは最晩年の1941年にも大幅な改定を行ってそれが現行版となっています。 ピアノ協奏曲2番、3番の聴いておくべきレコードはあまたあるが、ラフマニノフが気になった頃に、4番で聴くことができる選択肢はこの録音しかなかった。ミケランジェリの強固な「主観性」に貫かれた「楽譜に忠実な演奏」で、徹頭徹尾、ミケランジェリという異形の天才の耳に響いたラフマニノフの音楽です。が、全体像のつかみにくいこの難曲をミケランジェリの演奏で聴いて、明快にその構成を把握することができました。 両曲は程同時期に作曲され、アメリカで初演された20世紀のピアノ協奏曲。ラヴェルが、1931年に完成した《ピアノ協奏曲 ト短調》は両端楽章に、ジャスやブルースの要素をたっぷりと盛り込んで、アメリカでの演奏旅行に持って回る曲として実に似つかわしく、実に茶目っ気たっぷりのサービス精神満点の音楽になっています。その中間の第2楽章はとりわけ冒頭のピアノのソロが奏でるメロディはこの上もない安らぎに満ちて、叙情性のあふれた音楽を聴かせてくれます。全く雰囲気の異なった、この奇妙なドッキングが聞き手には実に新鮮。そこが「業師」ラヴェルの真骨頂です。 沢山出ているであろうラヴェルの協奏曲の中でもミケランジェリの録音は別格ともいえる。特に2楽章はその美しさ、そしてサラバンド風のリズムのテンポ感は他の名録音を凌駕している。この曲は、サンソン・フランソワの名盤と双璧。その完璧なまでの技術と気品ある音楽性。これを聞かずしてラヴェルは語れない。第2楽章を二人の演奏を聴き比べてみると、右と左の打鍵のタイミングを微妙にずらして弾いているところが共通しています。それでいて、フランソワの演奏は哀愁と情熱に溢れ、ミケランジェリの演奏は瞑想的だと感じます。精密機械のように精緻なラヴェルのスコアを、精緻な音に描き出されていくが如きミケランジェリの演奏。ミケランジェリはジャズ的なイディオムであっても、折り目正しく表現する。それは、ミケランジェリがいいとか、フランソワの方がいいとかいう話ではないでしょう。紫煙とアルコール薫る中にいたフランソワとの、音楽というものに対する本質的な指向性の違いであり、どちらの演奏も素晴らしく、甲乙つけがたい。 フランソワが、終始ピアノが主役で、自分のカラーを濃厚に反映させて感性の赴くままに弾いているのに対し、ミケランジェリはオーケストラを引き立てながら弾いている。グラチス指揮のオーケストラは、ミケランジェリとテンポ解釈が見事に一致しており、一体感が見事である。ミケランジェリと呼吸の合う指揮者は限られているのかもしれない。共演する演奏家に対する要求も厳しくて、カルロス・クライバーとベートーヴェンのコンチェルトの録音に臨んだときも、クライバーの楽譜にある書き込みが承認できないと言って二度と録音スタジオに戻ってくることはありませんでした。故に独奏曲中心にレコードが残されているのだろうか。ミケランジェリの数少ない協奏曲録音ですが、非常に二曲とも成功しています。全てが完璧。 通販レコード詳細・コンディション、価格 天才ミケランジェリの高名なラフマニノフ4番とラヴェルの協奏曲。英国ステレオ盤ASD255のモノラル・ANGEL盤で、ステレオ盤と同様に60年以上前の録音とは信じられないクリアで生々しいピアノとオーケストラの響き。今もって新鮮な演奏と音質です。プロダクトレコード番号ANG35567作曲家モーリス・ラヴェル セルゲイ・ラフマニノフ演奏者アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリオーケストラフィルハーモニア管弦楽団指揮者エットーレ・グラチス録音種別MONO 販売レコードのカバー、レーベル写真 SEMI-CIRCLE ANGEL, MONO (160g), Stamper 2N/2Nコンディションジャケット状態M-レコード状態EX++製盤国GB(イギリス)盤オーダー・リンクと販売価格詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。オーダー番号34-27438 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27438 販売価格8,800円(税込) (さらに…)...
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。 通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。  第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。  ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037 特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。 通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249 (さらに…)...
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。 通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。  第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。  ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037 特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。 通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249 (さらに…)...
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魂に訴えかけるような内に秘められた思いが伝わってくる〜アラウ&ジュリーニ ブラームス・ピアノ協奏曲1番

魂に訴えかけるような内に秘められた思いが伝わってくる〜アラウ&ジュリーニ ブラームス・ピアノ協奏曲1番

通販レコードのご案内アラウとジュリーアーニのアプローチは、とてもロマンチックです。 《英ブルー・アンド・シルヴァー、アミコロ・オリジナル盤》GB COLUMBIA SAX2387 アラウ&ジュリーニ ブラームス・ピアノ協奏曲1番 ピアノ付きの交響曲とも称されるブラームスのピアノ協奏曲は2曲あり、かなり難解なテクニックが要求される。本盤の第1番は、ブラームスの初期の代表的作品の一つで、最初に作曲された協奏曲に結実したが、ブラームスは最初からピアノ協奏曲を書こうとしたわけではなく、紆余曲折を経て完成している。『2台のピアノのためのソナタ』として書き上げられたものが原型で、ブラームスの常で、作曲した作品をクララ・シューマンに弾いてもらっている。ブラームスは何度かクララと試奏して、ピアノという形に不満を抱きはじめる。やがて、1854年の7月には交響曲に書き直そうと考えてオーケストレーションに取りかかったが、この作業にも行き詰まってしまう。  だが1855年2月に協奏曲にしたらとひらめいたことで現在のスタイルの外形が出来上がった。ただしこの時点では、第2楽章は現在のアダージョ楽章とは違うスケルツォ楽章だった。さらに、クララ・シューマンや親友のヨーゼフ・ヨアヒムの助言を受け、彼らが納得いくまでブラームスは改訂を加えている。クララによれば第1楽章は1856年10月1日に完成、そしてブラームスの私信によればフィナーレは12月、そして第2楽章は新たに書いて1857年1月に完成している。ブラームスはクララへの手紙の中で、この楽章を新たに書き起こしたことについて「あなたの穏やかな肖像画を描きたいと思って書いた」と述べている。曲中にラテン語で祈祷文の一節『ベネディクトゥス』が引用されており、これはシューマンの死後の平安を祈ったものとも、夫を喪ったクララ・シューマンの悲しみを慰めようとしたものとも伝えられる。  また、初演当時まだ25歳という若さもあってか、冒険的な要素も多い。後年のピアノ協奏曲第2番に比べれば、ピアニストの腕を見せる技巧的なパッセージも少なくない。レパートリーにしているピアニストも多いが、ブラームス自身がかなり卓越したピアニストであったため、第1楽章の『ブラームスのトリル』と呼ばれる、右手の親指と薬指でオクターヴ、小指で一つ上の音を続けて演奏するトリルが特に、技術的には難しい部類に入る。オーケストラ・パートについては、ブラームスの楽器の好み、とりわけホルンやティンパニへの興味が早くも現われているが、どちらのパートも演奏が難しいために悪名高い。レパートリーの多いカラヤンでさえ録音を残していないほどで、カール・ベームのバックハウスとのデッカ録音、ポリーニとのドイツ・グラモフォンには太刀打ち出来ない。  オーケストラ・パートが非常に充実したシンフォニックな書法で作曲されているために、ここではジュリーニ、フィルハーモニアの強力なサポートが、アラウのソロを引き立てながらも鮮烈なオーケストレーションを主張していて、ロマン派を代表するピアノ協奏曲としての華麗さと風格を備えている。フィルハーモニア管弦楽団はジュリーニ自身高く評価していたオーケストラだっただけに、彼らの品の良い知性的な機動力が充分に発揮されている。ブラームスのリリシズムを活かし、一方で弦楽部とブラス・セクションのバランスを巧みに采配してオーケストラに独自の精彩を与え、輝かしくスペクタクルな効果を引き出している。テンポは通常より少し遅めですが、それはアラウの素晴らしいフレージングの美しさを浮かび上がらせ、またスコアの力と感情に訴えるインパクトが聞き手の魂に伝わります。これは、魂に訴えかけるような内に秘められた思いが伝わってくる演奏です。第2番冒頭のホルンの導入にも聴かれるように鷹揚なテンポ設定の中にも弛緩のない精神的な高揚を伴った演奏が、音楽に身を委ねることへの幸福感をもたらしてくれる。  アラウ自身もまた稀代のヴィルトゥオーゾとしてリストの作品の演奏でも名を馳せたが、むしろ超絶技巧に聴き手の注意が逸らされることを回避できた数少ないピアニストだった。曖昧なタッチや衝撃的な打鍵は注意深く避け楽器を完全に響かせる術を熟知していて、ひたすら明確な響きによるダイナミズムで音楽性を表現する奏法は、ピアノという楽器が持っている機能や特性を知り尽くしていたからこそで、彼の哲学がここにかなっていたと言っても良いだろう。アラウのブラームスにはあざとさやスリリングな要素がない代わりに、常に正面切った雄弁な語り口と正々堂々たる構成力で聴かせる本来の意味でのロマンティシズムが横溢している。それだけの確固とした解釈の裏付けと表現力に支えられた、まさに巨匠と呼ぶに相応しいピアニストと指揮者が知性的な機動力を備えていたオーケストラとの至福のブラームスを聴かせてくれる共演盤だ。1962年4月ロンドン、アビーロード・スタジオ録音オーダーはリンク先の詳細掲載ページで 通販レコード詳細・コンディション、価格 プロダクトレコード番号SAX2387作曲家ヨハネス・ブラームス演奏者クラウディオ・アラウオーケストラフィルハーモニア管弦楽団指揮者カルロ・マリア・ジュリーニ録音種別STEREO 販売レコードのカバー、レーベル写真 BLUE&SILVER, STEREO 1枚組 (150g).コンディションジャケット状態M-レコード状態EX-製盤国GB(イギリス)盤通販レコード詳細の確認、購入手続きはオーダー番号のリンク先で行えます。オーダー番号34-20389販売価格44,000円(税込) CDはアマゾンで1962年ステレオ録音。まだまだ元気で骨っぽく力強い演奏を聴かせていた頃のアラウのピアノを、ジュリーニがへヴィーなカンタービレで重厚にサポートする稀有な名演。ブラームスのピアノ協奏曲はこうでなくてはと思わせる目の詰んだオーケストラ・サウンドが絶妙なフレージングで歌いこまれるさまは、まさに圧巻と言うほかないもので、完全主義者ジュリーニの面目躍如といったところです。 (さらに…)...
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生涯心と耳を感動させる☆プレミアム5選 バイロイトの第九 終戦を願うマタイ 女性ならではの切ない情念が包むブラームス

生涯心と耳を感動させる☆プレミアム5選 バイロイトの第九 終戦を願うマタイ 女性ならではの切ない情念が包むブラームス

20世紀の人類の遺産、バイロイトの第九。 通販レコードのご案内《仏LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE盤》FR VSM FALP30048-49 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー エリザベート・シュワルツコップ エリザベート・ヘンゲン ハンス・ホップ オットー・エーデルマン バイロイト祝祭管弦楽団 ベートーヴェン:交響曲9番(1951年バイロイト音楽祭) 1951年7月29日、バイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。通称「バイロイトの第九」はバイロイト音楽祭の戦後初開催の初日に行われた伝説の実況録音盤で、まさに20世紀の人類の遺産ともいうべきレコードです。英国盤(超高価)を除けば最も音質的評価の高いフランス盤、盤質も良好でこなれた価格のお勧め品。フランス・プレス盤、モノラル録音。1951年7月29日にバイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。優秀録音、名演、名盤。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27453 破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録。 通販レコードのご案内《南アプレス盤、Minigrooveプラムレーベル》ZA PHILIPS A00150L ウィレム・メンゲルベルク カール・エルブ ウィレム・ラヴェリ ヨー・フィンセント イローナ・ドゥリゴ ルイ・ファン・トゥルダー ヘルマン・シャイ コンセルトヘボウ管弦楽団 アムステルダム・トーンクンスト合唱団 バッハ:マタイ受難曲 オランダの巨匠メンゲルベルクは、1895年にコンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者となって以来バッハの演奏に情熱を注ぎ、とりわけ「マタイ受難曲」を多く取り上げました。毎年復活祭に演奏する伝統は、第二次世界大戦勃発により途絶えてしまったそうです。これは第二次世界大戦直前の1939年4月2日の歴史的ライヴ録音。誰もが魂を揺さぶられる名演中の名演です。1952年発売のオリジナル、入手困難レア盤。珍しい南アフリカ共和国プレスですが音質クリアで問題ありません。ノイズは全体的にごく僅かな良好盤です。モノラル録音。1939年4月2日にアムステルダム、コンセルトヘボウでの録音。カルル・エルプ(テノール)、ウィレム・ラヴェッリ(バス)、ジョー・ヴィンセント(ソプラノ)、イローナ・ドゥリゴ(アルト)、ルイ・ファン・トゥルダー(テノール)、ヘルマン・シャイ(バス)、ピエト・ファン・エグモンド(オルガン)、ヨハンネス・デン・ヘルトグ(ハープシコード)、ルイ・ツィンマーマン(ヴァイオリン)、G.ブランハード(オーボエ・ダ・モーレ)、W.ペッデモルス(オーボエ・ダ・カッチャ)、フーベルト・バルワーザー(フルート)、ザンハルスト少年合唱団(合唱指揮:ウィレム・ヘスペ)。  メンゲルベルクがアムステルダム・コンセルトヘボウ管に君臨する1899年以来、毎年棕櫚の日曜日(復活祭直前の日曜日)に演奏されてきた「マタイ受難曲」。1939年4月2日の祝日にオランダ放送によって収録された、名演として名高いライブ録音です。この演奏は、バッハの演奏スタイルにおける、一昔前の、モニュメンタルでロマン派的な伝統を代表するものとはいえ、心の奥深いところで感動している精神性、痛切さ、共感を有するものです。あたかも、現場に居合わせた人全員が、1939年9月に欧州で勃発する破滅的な大戦争を前にして、この受難曲演奏会が最後となることを知っていたかのような、迫真の記録を聴くことができます。 昔から伝説的に語られていますが、第39曲の有名なアルトのアリア「憐れみたまえ、わが神よ、したたり落つるわが涙のゆえに」、第47曲「主よ、憐れみたまえ」で観客がすすり泣く声が入っています。それくらい異様な空気の中で演奏が進みます。演奏スタイルはロマンティックで、現代から見れば、モダン・オーケストラでの恣意的な演奏と取られても仕方がない類ですが、けして良いとは言い難い音質ともども物ともしない感動を呼びます。その時代背景を知れば、尚更その衝撃だけでも演奏が心に突き刺さり残ります。カール・リヒター盤と並んでこの曲最高の名盤、かつ人類の至宝とまで讃えられた逸品。イエスの受難と弟子たちの懊悩をここまで文学的に表出した演奏は唯一無二なものです。 SPレコード録音の時代ですが、イギリス、ドイツと同様、北海を挟んで向かい合うオランダでも兵器としての音響技術が進んでいた。このライブ録音は、フィリップス=ミラー録音システムが用いられている。この録音システムは、黒色に塗布されたセルロイドのフィルム上に、サファイア・ガラスの針で刻みこんで録音し、映写フィルム同様に読み取るものです。(映画のサウンドトラックに利用される方式とほぼ同じ)この方式により、当時の商業レコードである78回転SPレコード録音よりも長時間かつ、より広い周波数帯域の収録が可能となりました。 しかし、録音成果は完璧なものではありません。突然の電圧不安定によるものか音量レベルが変動したりも起こりますが、良い部分では、1950年代初期のテープ録音に匹敵する音質に達し、感動的な場面におけるメンゲルベルクの迫力を聴き取ることが可能です。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27452 前期ロマン派に対するクレンペラーのアプローチは素晴らしい。毅然として、べたつかない浪漫を感じます。 通販レコードのご案内《BLUE & SILVER オリジナル》GB COLUMBIA SAX2397 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」 クレンペラーならではの分厚く荘厳な、唯一無二の「ザ・グレート」。貴重なB/S初期盤、ノイズはごくわずかな良好盤です。しなやかさも感じられる各楽器の音色、バランスは鮮明でした。イギリス・プレス、オリジナル盤、ステレオ録音。1960年11月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。プロデュースはウォルター・レッグ、エンジニアはクリストファー・パーカー。優秀録音、名演、名盤。  シューベルト交響曲第9番「ザ・グレイト」、シューベルトの交響曲の中でも「未完成」と肩を並べる名作交響曲。後に誕生した多くの交響曲に影響を及ぼした。シューベルトの死後、発見された「未完成」は、「名誉ディプロマ」を授与された返礼としてグラーツ楽友協会に贈ったが、劇付随音楽『ロザムンデ』に音楽を流用するため第3・第4楽章の楽譜の返還を求め、グラーツ楽友協会側は残りの楽章が送られてくるだろうからと引き出しの奥にしまい込まれていた。 シューベルトの死後から、10年。墓参をしたシューマンはウィーンのシューベルト宅を訪問した。故人の部屋を管理していた兄フェルディナントは死後そのままにシューベルトの仕事机を保管していた。シューベルトはあくまで歌曲や小規模な室内楽、ピアノ曲などを演奏する、気心知れた仲間内の演奏会「シューベルティアーデ」の作曲家という認識しか持っていなかったシューマンは、その机の上にあった長大な交響曲を発見し、シューベルトを歌曲の作曲家と見ていた自らの認識を覆すその作品に驚愕した。1826年に完成された、同曲はウィーン楽友協会へ献辞を添えて提出されていたが、演奏困難との理由で演奏されることはなかった。演奏されるのを待つばかりの楽譜は、シューベルトの仕事机の上にそのままあった。 指示通りに演奏しても60分以上かかる大曲であり、シューマンは曲をジャン・パウルの小説にたとえ、「すばらしい長さ (天国的な長さ)」と賞賛している。シューマンはぜひこれを演奏したい、とメンデルスゾーンのもとに楽譜が届けられた。1838年3月21日、メンデルスゾーンの指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏によって、この交響曲は初演された。 シューベルトの死後から、10年。ベートーヴェンを尊敬してやまなかったシューベルト、渾身の交響曲はついに音となり、鳴り響いた。ベートーヴェンの交響曲の規模の大きさと力強さとを受け継ぎ、彼独自のロマン性を加えて完成された作品となっており、後のブルックナー、マーラー、20世紀のショスタコーヴィチなどの交響曲につながっている。 20世紀を代表する巨匠クレンペラーがフィルハーモニアと贈るシューベルトの大人気交響曲。クレンペラーが得意としたマーラーやブルックナーの交響曲に匹敵する長大な交響曲である「ザ・グレイト」は、重厚的かつバランス良く奏でられる。覇気がある演奏で、曲の存在感はより大きいものとなっている。ホルン2本のユニゾンでおおらかに始まる第1楽章の開始部分は、シューマンの交響曲第1番『春』やメンデルスゾーンの交響曲第2番、ブラームスのピアノ協奏曲第2番のモデルとなっている。リズミカルなモチーフを主体として主題が構成されている主部は、尊敬してやまなかったベートーヴェンの特に交響曲第7番と多くの共通点を持つ一方で、大胆な転調や和声進行にシューベルトらしさが満ちあふれている。第3楽章はスケルツォ、後のブルックナー後期作品を思わせるような息せき切るような主部の旋律と、シューベルトらしい旋律に溢れた雄大な中間部トリオの対照が効果的である。長大な最終楽章。この楽章ならではのオスティナートと強弱のコントラスト、激しい転調に特徴があり非常に急速で息を付かせない。旋律にはベートーヴェンの交響曲第9番の「歓喜の主題」が改変されて引用されており、ベートーヴェンに対するオマージュと考えられる。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27454 語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。 通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。  ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。  その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。  いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。  異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27451 アメリカの挑発にも、どこ吹く風。ソ連の若き演奏家が戦争の不安を吹っ飛ばしてしまう。 通販レコードのご案内《英プレス LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE 盤》GB EMI ALP1460 ダヴィッド・オイストラフ シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 ショーソン:詩曲、サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ、ベルリオーズ:ロメオとジュリエット(抜粋) ショーソンの『詩曲』の名演として知られる1枚。ソロ・ヴァイオリンがオイストラフという非常に贅沢なキャスティングです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。1955年12月14日にボストン、シンフォニー・ホールでのセッション録音。 このほの暗い響きは、印象派以降の近代フランスの音楽には滅多に聞かれないもので、ショーソン独特のものである。というよりもこの曲独特と言ってよいだろう。ショーソンは若くして(44歳)不慮の事故(一部では自殺説もあるそうです)で亡くなったために、日本での認知度はあまり高くないようです。そんな中で、唯一知れ渡っているのがこの「詩曲」です。幼い頃から優れた家庭教師によって英才教育を施され、幸せな結婚と裕福な家庭生活を築き上げると言う、ヨーロッパにおける典型的な中産階級の一員でした。ショーソンは表面的には非常に恵まれた環境のもとでその人生を送ったかのように見えます。しかし、そんな表面的な豊かさとは裏腹に、彼の作品からは、その内面に巣くっているどうしようもないペシミズムが見え隠れします。この「詩曲」の全編を覆っているほの暗さには、世紀末ヨーロッパを蔽っていた、とらえ所のない漠然とした焦燥感や苛立ちのようなものが反映しています。 神秘的に静かに始まって、そしてあまりおおきな盛り上がりも見せずに最後も静かに曲を閉じるこの作品は、それほど一般受けする作品とも言えません。最初はツルゲーネフの『勝ち誇れる恋の歌』に触発されて書き始められたものの、やがてはその標題性を破棄して、ただ単に『詩曲』とされたのは、狭い文学世界のテーマを乗り越えて、その様な時代の風を反映したより普遍性の高い作品になった事への自負もあったのでしょう。技巧的とはほど遠いソロは華麗さの対極にある静謐さをたたえ、穏やかに歩を進める。  オイストラフの艶のある美音。ミュンシュ、ボストン交響楽団の伴奏も、豊かな色彩感と独特の抒情性を十全に表現し、ワーグナーの影響を受けたと言われるショーソンの情熱的な側面をも捉えた名演です。オイストラフがアメリカにデビューした頃の録音です。オイストラフはよく言われているように、若い時代の切れ味の鋭い演奏と、晩年のゆったりとした演奏とで、別人のような姿を見せます。そこには、何か音楽に対する「価値観」が変わったかのような変貌ぶりだったように思えます。 ここでのオイストラフは太めの豊かな響きでグイグイと作品を描いていきます。それに対してミュンシュの方もオーケストラを思いっきり煽り鳴らして世紀末の儚い夢 ― 先行きの不安など吹っ飛ばしてしまいそうです。  サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』と同日に収録され、そのカップリングで発売された。当時の雪解けによって、ソ連の演奏家が徐々に西側に登場しはじめたころの文化的状況を背景にした歴史的な録音。詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27450 (さらに…)...
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第一級の完成度★ハイフェッツ、サージェント指揮ロンドン新響 ブルッフ、ヴュータン・ヴァイオリン協奏曲

第一級の完成度★ハイフェッツ、サージェント指揮ロンドン新響 ブルッフ、ヴュータン・ヴァイオリン協奏曲

完璧・精巧無比・人間の限界を極めた、ヴァイオリン演奏に特化した機械人形。 しかし、魅力は音質だけではない。英国のオーケストラの緻密で繊細な伴奏と、ハイフェッツの名人芸とのコラボレーションで完成度の高さは第一級。ハイフェッツの録音の中でも、クセの無い滑らかなヴァイオリンの音色が良い。如何にも「完璧・精巧無比・人間の限界」と云った言葉が似合う演奏です。16歳の初録音から71歳の『ラスト・コンサート』まで技巧に変化が無いだけではなく、解釈と内容も変わっていない。もちろん年齢の加算による覇気の質の違い、共演者や録音会場の影響は認められるが高不調の波も僅かで、いかなるときも破綻をきたすことのなかったハイフェッツの演奏の特異性については、情熱と厳格さが混淆していることを説明する最も良い例が、本盤。平たく云えば、その僅差を楽しむレコード。初心者向けの名曲2曲ですが、ハイフェッツの録音を数々聴き重ねてきたら、第一級の完成度を良く楽しめる。  20世紀初頭頃までのクラシック音楽の演奏には曖昧さが許され、またかえってそれをよしとする風潮があったと言える。クライスラーやエルマンの録音からは、技術的問題も含め、譜面に指示のない表現をよく行うことに気付く。これに対してハイフェッツは、冷静かつ正確に一切の妥協を排除した解釈を行なった。鋭い運弓と力強いヴィブラートによって創り出されるその音色は非常に特徴的である。演奏家それぞれの個性などという次元ではなく、ハイフェッツがヴァイオリンを奏でることで別質の新しい楽器がそこにあるかのごとく錯覚を起こしそうになる。その余りに強烈な個性が本盤に宿っている。 通販レコードのご案内《米リヴィング・ステレオ盤》US RCA LSC-2603 ハイフェッツ&サージェント ヴュータン・ヴァイオリン協奏曲5番/ブルッフ・スコットランド幻想曲 盤質良好。深溝ラベルが初出。米国で LIVINGSTEREO シリーズとして発売された人気盤。ステレオ録音。1962、1961年ロンドン、ウォルサムストウ・タウン・ホール録音。■ハイフェッツ晩年のDECCAによるステレオ録音で、いまだ決定盤の呼び声高い名録音、名演です。盤面のコンディションはやや厳しいですが、2版ながらも音質は圧倒的。 通販レコード詳細・コンディション、価格 US RCA/Classic Records LSC-2603 – Jascha Heifetz, New Symphony Orchestra Of London, Sir Malcolm Sargent - Bruch, Vieuxtemps ‎– Scottish Fantasy / Concerto No. 5プロダクトレコード番号LSC-2603作曲家アンリ・ヴュータン マックス・ブルッフ演奏者ヤッシャ・ハイフェッツオーケストラロンドン新交響楽団指揮者マルコム・サージェント録音種別STEREO 販売レコードのカバー、レーベル写真 RED WITH BLACK LETTERING, STEREO 1枚組(130g), Release and Stamper 1962, 12S/9S。コンディションジャケット状態EXレコード状態EX-製盤国US(アメリカ合衆国)盤通販レコード詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-23410 販売価格 3,300円(税込) 「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。 (さらに…)...
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俗世の欲得抜きの枯れた境地☆エヴァーグリーン バックハウス、ベーム指揮ウィーン・フィル ブラームス・ピアノ協奏曲第2番

俗世の欲得抜きの枯れた境地☆エヴァーグリーン バックハウス、ベーム指揮ウィーン・フィル ブラームス・ピアノ協奏曲第2番

鍵盤の獅子王と異名をとる日本でとりわけ人気の高いピアニスト、バックハウスによるブラームス。80歳を超えた大家が、ベーム/ウィーン・フィルによる極上のバックを得て、堅固に構築された様式感をもって堂々たるピアノをきかせている。発売以来一度たりともカタログから消えたことのない、まさにエヴァーグリン的な名盤と称せましょう。 通販レコードのご案内《蘭プレス盤》NL DECCA JB94 バックハウス/ベーム/ウィーン・フィル ブラームス ピアノ協奏曲第2番 バックハウスのピアノですが、言い尽くされている通り特徴が無いのが特徴といえるでしょうか。要は、テクニックをひけらかすわけでもなく、その澄んだ音色ともあいまって、ひどくシンプルなのです。  でも、繰り返し聞いていると、何か、そのピアノが、まるで、融通無碍(ゆうずうむげ)の境地で、自由にブラームスの音符と戯れているように、静かな所は静かに激しいところは激しく聴こえて来るところが、彼の魅力と言えるでしょうか。  このバックハウスを土台からしっかり支えているのが、壮年期で充実しかけたベーム。そのテンポも速く、劇的な演出はどこにもないが、曲が進むに連れて熱気を帯びてくる。  それがベームの解釈であろうが、ウィーン・フィルの奏者達のブラームスへの献身こそが活気を呼び起こしているのかもしれませんね。  アコースティックな響きを伴ってベームが迫ってくる。そういう印象が強い再生音です。  音圧が高く、音に密度と力がある。高域の空間と伸びは適度。低域は空間が広く、密度のある音。チェロをはじめとする弦楽器も温かい音色で、高低の分離も良い。ことブラームスに関しては、一歩も二歩も止揚していると感じ入ります。お互いに晩年に差し掛かり 枯れた境地 が伝わって参ります。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。1967年4月14〜18日にウィーン、ムジークフェラインザールでのセッション録音。エンジニアはクレジット無し。優秀録音、名盤。■ SXL.6322 通販レコード詳細・コンディション、価格 プロダクトレコード番号JB94作曲家ヨハネス・ブラームス演奏者ウィルヘルム・バックハウスオーケストラウィーン・フィルハーモニー管弦楽団指揮者カール・ベーム録音種別STEREOオランダ・デッカ・プレス, STEREO 1枚組(110g),Stamper 10G/3D。 販売レコードのカバー、レーベル写真 コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国NL(オランダ)盤通販レコード詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-27177 販売価格 2,200円(税込)  レコードのステレオ録音は、英国 DECCA が先頭を走っていた。英 DECCA は、1941年頃に開発した高音質録音 ffrr の技術を用いて、1945年には高音質 SPレコードを、1949年には高音質 LPレコードを発表した。その高音質の素晴らしさはあっという間に、オーディオ・マニアや音楽愛好家を虜にしてしまった。ステレオ録音黎明期(れいめいき)1958年から、FFSS ( Full Frequency Stereo Sound )と呼ばれる先進技術を武器に、数多くの優秀なステレオ録音のレコードを発売し、アナログ盤時代の高音質録音の代名詞的存在として「ステレオはロンドン」というイメージを決定づけ君臨しつづけた。1958年より始まったステレオ・レコードのカッティングは、世界初のハーフ・スピードカッティング。 この技術は1968年ノイマン SX-68 を導入するまで続けられた。 最近のワイドレンジだけれどもどこか薄い音とは違う… その真相はニール・ヤングによる今のアナログ・レコードへのダメ出しが分かりやすい。  現在は CD 音源、ハイレゾ音源、デジタル・ストリーミング音源と音質も方式も様々だが、アナログ・レコードもアメリカのアンティークショップから発売されるものを中心にブームになっている。 自身もストリーミング会社を起こしたニール・ヤングがアナログ・レコードに対して物申した。 現在のアナログ・レコードは CD マスター音源から作られており CD を超える音質となっていないそうだ。そして、これはデジタルよりもアナログが優位だとは言ってはいない。  SACD で日常的に聴いているとワイドレンジにゆとりがあることが感じられる。デジタル録音はアナログ・マイクで拾った音をデジタル化される。CD 用のマスター音源は、これにイコールではない。市販されている CD は規格が定められていて容量に制限が有る。 低い音、高い音(正確には周波数帯だが)を CD に入れられる範囲にカットされている音を聞いている。 一方、その昔のアナログ・レコードはアナログで録音され、その音源からレコードを製作していたので全ての拾える限りの音を捉えていました。ただプレス時の条件で個体差があるし、再生を重ねた時の摩耗、そして40年、50年もたった当時のレコード盤に使用されたマテリアルの経年劣化など、レコード盤の物理的な限界はあるとしてもね。  デジタルは経年劣化や摩耗による低音の破壊は起こらない。ハイレゾ音源とは、デジタル録音した時にカットしていない音質を保ったままデジタル化した音源だ。(アナログは60分の音楽は60分分の録音テープが必要ですが、デジタルでは一様ではない。だから一概には定められないが、現在の市販 CD にハイレゾ音源のそのままを入れると10分ぐらいの再生しかできないので商売に成り立たない。)マーティ・フリードマンもタモリ倶楽部で空耳アワード2015の回の時に音楽はベースラインが心地よいのに、「パソコンで音楽聞くと悲しくなります。ベースが聞こえないじゃないですか」って嘆いていましたね。 CDはAmazonで 協奏曲ディスク史上に輝く、人類の持つ至宝 プロデュースは、DECCA でブリテンやケルテスの録音を担当したレイ・ミンシャルで、エンジニアのマイク・マイルズとのコンビで収録に当たりました。1956年以来1980年代にいたるまで、デッカのウィーンにおけるステレオ・セッションのホームグラウンドとなったゾフィエンザールは、19世紀前半に浴場として建てられ、その後舞踏会場として使われていた建物で、ヨハン・シュトラウスも頻繁に舞台に立ちました。このホールは、細部の音まで明晰に収録・再現しようとするデッカのレコーディング・ポリシーに最適で、伝説的なショルティの《ニーベルングの指環》をはじめとする、デッカ・サウンドの代名詞となった名録音が次々と生み出されました。  このブラームスもその1枚で、バックハウスが、巨匠カール・ベーム(1894~1981)指揮するウィーン・フィルと、1967年に英 DECCA に録音したブラームスのピアノ協奏曲第2番は、渋みを持った美しいソロ・ピアノ(ベーゼンドルファー)を中心に、その背景に、シルキーでしかも厚みのある弦楽パート、香ばしい輝きを放つ金管、ウィンナ・オーボエやクラリネットなど個性的な響きを披露する木管などをくっきりと立体的に再現し、録音後、ほぼ半世紀を経た現在も、その鮮明なサウンドの魅力は色あせていません。  この曲をフィジカルに熟知しているウィーン・フィル、その構成感に徹底的に通じたベーム、そしてその両者を身に付けたバックハウスのあいだには一部の隙もなく、80歳を超えた大家が、ベーム/ウィーン・フィルによる極上のバックを得て、堅固に構築された様式感をもって堂々たるピアノをきかせている。出来上がった演奏は豊かな風格を持ち、細部に至るまですべての要素がよく手の内に入っている。押し出しよく、伝統的な要素にも配慮が行き届き、間然とするところがない。まさに当協奏曲の大作の『金看板(盤)』と称してもおかしくないような存在感で、発売以来一度たりともカタログから消えたことのない、まさにエヴァーグリン的な名盤と称せましょう。 (さらに…)...
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FFSSの真価を発揮*巨大なスケール・迫力・凄み カーゾン、セル指揮ロンドン響 ブラームス・ピアノ協奏曲第1番

FFSSの真価を発揮*巨大なスケール・迫力・凄み カーゾン、セル指揮ロンドン響 ブラームス・ピアノ協奏曲第1番

淡々とした美しさを奥深い透明感で貫いて描ききる素晴らしい名演。巨匠ジョージ・セルのドライヴするロンドン響の大迫力のオーケストラと、クリフォード・カーゾンの美しいピアノ、カルーショー&ウィルキンソンの優秀録音と、すべてが揃った名演・名盤。SXL6023のLONDONレーベル版、英国プレスです。 通販レコードのご案内《英プレス、ワイドバンド、英国ED2相当盤》GB LONDON CS6329 カーゾン・セル・ロンドン響 ブラームス・ピアノ協奏曲1番 カーゾンは弾力的なリズム感と固い構成感で全体を見失わせない実に上手い設計で聴かせてくれるピアニストです。ブラームスの、エッジの効いた冒頭から終わりまで息もつけぬ緊張感を味わえます。  磨きぬかれた輝かしい音色、ニュアンスに富んだ表現力、優れた音楽性、筋のよい安定したテクニックと、あらゆる面において現代のピアニストの水準を上回る。ジョージ・セルの伴奏も秀逸。  ここでは、英 DECCA 社は FFSS 録音の優秀さを知らしめようと指揮者には御大セルを起用、ズシリと腹に響く低音の凄みから繊細な高音域まで、DECCA ならではの生々しいサウンドに捉えられており、どこまでも高揚する崇高な音楽が見事なマッチングを見せているので、セルとしても滅多にないほどすごい演奏をかなりの情報量で伝えてくれているのです。巨大なスケールと金管の迫力、低弦の凄みには言葉もありません。1962年5月にロンドン、キングズウェイ・ホール、優秀録音、名演、名盤。 通販レコード詳細・コンディション、価格 Clifford Curzon / George Szell, Brahms, The London Symphony Orchestra ‎– Brahms: Piano Concerto No. 1 In D Minor Op. 15, LONDON ‎– CS 6329プロダクトレコード番号CS6329作曲家ヨハネス・ブラームス演奏者クリフォード・カーゾンオーケストラロンドン交響楽団指揮者ジョージ・セル録音種別STEREOWIDE BAND GROOVED ED2 ORIGINAL相当, STEREO 1枚組(150g),Release 1962,Stamper 3G/4G。 販売レコードのカバー、レーベル写真 コンディションジャケット状態M-レコード状態M-製盤国GB(イギリス)盤通販レコード詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。  オーダーは 品番 / 34-27422 販売価格 6,600円(税込)  レコードのステレオ録音は、英国 DECCA が先頭を走っていた。英 DECCA は、1941年頃に開発した高音質録音 ffrr の技術を用いて、1945年には高音質 SPレコードを、1949年には高音質 LPレコードを発表した。その高音質の素晴らしさはあっという間に、オーディオ・マニアや音楽愛好家を虜にしてしまった。ステレオ録音黎明期(れいめいき)1958年から、FFSS ( Full Frequency Stereo Sound )と呼ばれる先進技術を武器に、数多くの優秀なステレオ録音のレコードを発売し、アナログ盤時代の高音質録音の代名詞的存在として「ステレオはロンドン」というイメージを決定づけ君臨しつづけた。1958年より始まったステレオ・レコードのカッティングは、世界初のハーフ・スピードカッティング。 この技術は1968年ノイマン SX-68 を導入するまで続けられた。 最近のワイドレンジだけれどもどこか薄い音とは違う… その真相はニール・ヤングによる今のアナログ・レコードへのダメ出しが分かりやすい。  現在は CD 音源、ハイレゾ音源、デジタル・ストリーミング音源と音質も方式も様々だが、アナログ・レコードもアメリカのアンティークショップから発売されるものを中心にブームになっている。 自身もストリーミング会社を起こしたニール・ヤングがアナログ・レコードに対して物申した。 現在のアナログ・レコードは CD マスター音源から作られており CD を超える音質となっていないそうだ。そして、これはデジタルよりもアナログが優位だとは言ってはいない。  SACD で日常的に聴いているとワイドレンジにゆとりがあることが感じられる。デジタル録音はアナログ・マイクで拾った音をデジタル化される。CD 用のマスター音源は、これにイコールではない。市販されている CD は規格が定められていて容量に制限が有る。 低い音、高い音(正確には周波数帯だが)を CD に入れられる範囲にカットされている音を聞いている。 一方、その昔のアナログ・レコードはアナログで録音され、その音源からレコードを製作していたので全ての拾える限りの音を捉えていました。ただプレス時の条件で個体差があるし、再生を重ねた時の摩耗、そして40年、50年もたった当時のレコード盤に使用されたマテリアルの経年劣化など、レコード盤の物理的な限界はあるとしてもね。  デジタルは経年劣化や摩耗による低音の破壊は起こらない。ハイレゾ音源とは、デジタル録音した時にカットしていない音質を保ったままデジタル化した音源だ。(アナログは60分の音楽は60分分の録音テープが必要ですが、デジタルでは一様ではない。だから一概には定められないが、現在の市販 CD にハイレゾ音源のそのままを入れると10分ぐらいの再生しかできないので商売に成り立たない。)マーティ・フリードマンもタモリ倶楽部で空耳アワード2015の回の時に音楽はベースラインが心地よいのに、「パソコンで音楽聞くと悲しくなります。ベースが聞こえないじゃないですか」って嘆いていましたね。 ストリーミング  セルとクリーヴランド管弦楽団とも違って、セルがロンドン交響楽団に客演した演奏にはすごみが増す。ピアノ付き交響曲とも言われるブラームスのピアノ協奏曲。ピアノ協奏曲というよりは交響曲という佇まい、風格を持った曲だ。  シンフォニーの前奏を想起させる冒頭から指揮者の尋常でない気迫が伝わってきます。この曲は、第一楽章がほぼ総ての曲の革新であるので、ここをどのように解釈し演奏するかに曲全体の成功の正否が掛かっていると言ってよい。音抜けの良い惚れ惚れするようなホルンの豪快な斉奏で始まり、重低音を響かせながら一気呵成に突き進む。それくらいこの曲でのオーケストラの音の厚さ、複雑な絡み合い、メロディーの美しさなど他のピアノ協奏曲と比較すると別格だ。  この指揮者はソリストに寄り添いながらも音楽の進行を常に生き生きと司り、「競奏」などというようなエゴを排した高次の「協奏」に向かっていく。ソリストを誘うのでなく、大オーケストラが前方の空気を律し、ソリストが堂々を歩めるよう道を先導する。どの音符もないがしろにされず、どの瞬間も聴き手の心を熱くさせずに虚ろに鳴り響くことがありません。安定の手兵との共演でなく他の管弦楽団への客演ということで、そこが一層緊張感をはらんでいて、しかもその緊張が良い方向にあらわれている。  またピアノも音も複雑に入り組んでおり、ピアノとオーケストラが一体となった時の高揚感はとんでもないものがある。それだけにやや訥弁で、控え目ではないかとソリストの演奏を感じてしまいがちだが、完璧な管弦楽だからこそ、カーゾンは若いブラームスの心情の純粋さと脆さを非常によく伝えていけるのです。第2楽章に耳を傾けてください。カーゾンの独奏は、一つ一つ音を噛みしめながらも、ごく自然に音楽の「間」を作り、管弦楽の荘重な響きの平原を印象的に昇っていきます。弦楽器が低音で非常に美しく呟き、金管楽器の思いがけない強奏がこの楽章のレクイエム的な性格を際立たせるなかに、もっと個人的な心情のたゆたう様子がピアノによって表現される。  交響曲を書き上げたいという作曲家の想いが強かったばかりに、ブラームスのこの作品が、多少若書きのアンバランスがあるがゆえに、指揮者の工夫とソリストの反応次第で、聴き手の心に紛れのない痕跡を残していく音楽になるのだろう。くわえて、プロデューサーのジョン・カルショーと録音エンジニアのケネス・ウィルスキンソンがキングスウェイ・ホールで録音したものである。これだけの好条件が揃えば、悪かろう筈がなく、期待に違わぬ素晴らしいレコードです。 (さらに…)...
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